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留学は強力なタビナカコンテンツ-教育事業のISIが旅行業参入

「ISIスタディトラベル本部」設立、まずは海外留学に付加価値
一気通貫のサービスで保護者の負担軽減、差別化へ

-第2、第3フェーズではどのように拡大しますか

中村氏 中村 第2フェーズでは、我々の日本語学校や専門学校に通う外国人留学生向けのサービスとして、一時帰国者への航空券手配や、在校中の課外授業プログラムなどの商品造成を展開したい。そのほか海外の日本語学習者向けに、訪日旅行やワーキングホリデーに日本語教育をセットにした旅行商品としての短期留学も検討したいと考えている。ISIグループがビジネスを展開する、さまざまなマーケットに向けた旅行商品を内製化することできれば、将来的にはビジネスの拡大に大きく貢献することができる。

 また、今後は日本のシニア向けの短期海外留学も可能性があると見ている。現時点ではシニアとの接点は少なく、ジュニアとは異なるマーケティングモデルを組み立てる必要があるが、とはいえ「海外旅行の合間に現地の語学学校に通ってみたい」といった問い合わせは既にいただいており、高齢化が進むなかでアクティブシニアの需要は取り込めると考えている。ジュニアの間では近年、留学を「勉強」よりも「海外での文化体験や生活体験」と捉える傾向が強まっているが、それはシニアでも同じことではないか。

-競合他社と比べて、ISIグループが優れている点について教えてください

エントランスには2017年に英国の留学業界誌から最優秀賞に選ばれた際の盾や、昨年末に取得した国際規格「ISO29991:2014」の証明書が 中村 ISIグループは多くの日本語学校とは異なり、総合教育機関としてグループ内に双方向の留学事業を内包しているところに価値があると考えている。日本人留学生と外国人留学生の両方に体験型サービスを提供し、すでに“留学生”という安定した顧客基盤を持っていることがISIの大きな強みだろう。

 日本国内では、我々の学校の外国人留学生と、学外の日本人学生との交流の場となるリアルイベントを年に数回設けて、人気を博している。これらは学生たちが異文化を理解する機会となるだけでなく、ISIにとっては顧客へのファーストコンタクトの機会になっている。これらのイベントをきっかけに、ISIを通じて留学したいと思っていただきたいと考えている。

 また、ISIは海外の15ヶ国・地域で300を超える海外教育機関や現地代理店とのグローバルネットワークを持っている。 「留学」という最強の移動型・体験型コンテンツを旅行サービスでパッケージ化することで、より安心・便利な体験プログラムを多くの方に活用していただきたいと思う。

-ありがとうございました