南米、「新型コロナウイルス」の影響に伴う各国の状況について

  • 2020年3月4日

全世界的に感染が拡大している「新型コロナウイルス」については、南米諸国でも日々ニュースで取り上げられています。以下に、南米各国の状況についてご案内いたします。

ご旅行をご予定の方は、最新情報に十分注意の上、お出かけください。

◎ ベネズエラ

ベネズエラ保健省は、国際空港等への入国の際の新型コロナウイルス対策について、発生している国からの渡航者は、感染の症状がない場合にもベネズエラ入国の際に保健省の係官に症状がないこと等を申告する必要があるとしています。

一方、コロナウイルスが発生している国からの渡航者で感染の症状がある場合には、コロナウイルスの検査結果が出るまで隔離措置が行われるとしています。

(入国後、14日間毎日、自宅訪問か電話によってを経過観察されます。)

万一感染が確認された場合には、保健センターでの対応となります。

◎ コロンビア

14日以内に以下の9ヵ国に滞在歴のある渡航者に対しては、入国時に検査が行われ、また滞在先などの情報提供が求められます。

→ 9ヵ国: 日本、中国、韓国、イラン、イタリア、ドイツ、スペイン、米国、エクアドル

また、発熱やせきなどの症状がある場合には、医療機関などに搬送され検査が行われます。

なおコロンビアでは、上記9ヵ国からの渡航者に対し「コロナウイルスに感染してない旨の宣言書」の記載を求めています。

◎ エクアドル

エクアドル国内では、6人の感染者が確認されております。

これを受け、国際空港・港では、全入国者に対する自動体温測定検査、咳等の呼吸器系症状を有する者への問診等が行われ、また中国、韓国、イタリア、イラン、スペイン、メキシコに滞在歴のある入国者に対しては、特別な問診票に記載を求めるなど検疫を強化しています。

なお現時点では、日本はその対象国に含まれておりません。

感染の可能性が確認された場合は隔離されることになります。ホテルで感染が確認された場合には、宿泊者はホテル内で隔離されることになり、費用負担に関して協議が行われます。

また、ガラパゴスでの対応についても協議中ですが、30日以内にWHO指定の感染拡大されている国(中国、イタリア、イラン、韓国)からの渡航者はガラパゴスに上陸できないと報じられております。

実際、ガラパゴスの医療設備は限られており、緊急に対応できる設備が無いことも懸念されています。

◎ ペルー

ペルー国内では、現在のところ感染者は確認されておりません。

これまで同国では、中国からの渡航者のみを警戒しておりましたが、今後、韓国や日本、イタリアなど、集団感染が発生している国に対しての警戒を拡大するとの発言がありました。

ただし現時点では、具体的な対応策については示されておらず、今後、空港等での検疫について注視する必要があります。

実際、リマ国際空港では、中国、イタリアなどの感染者発症国からの渡航者に対し、航空会社と連携し、感染と思われる症状が確認された場合には隔離後、検疫チームにより詳細検査が行われます。

マチュピチュ遺跡の玄関口でもあるクスコ空港においても同様の態勢が整っております。

ペルーでは、特定の国からの渡航者に対する入国禁止は行っておりません。

◎ ボリビア

ボリビアでは、特定の国からの渡航者に対する入国制限等は行っておりません。

ラパス、サンタクルス空港では、健康に異常がみられる渡航者に対してのみ、適切な対応を行います。

◎ ブラジル

ブラジル保健省は、サンパウロ州において、新型コロナウイルスの症例(イタリア渡航者)が確認されています。なおブラジルへの入国制限等は発表されておりません。

◎ パラグアイ

パラグアイ国内では、現在のところ感染者は確認されておりません。

感染者が発生している以下の国からの渡航者であっても、感染の症状がない場合には通常通り行動可能です。但し滞在中も健康状態の観察が必要となります。

 →中国、韓国、香港、日本、タイ、シンガポール、イラン、イタリア

一方、入国前に感染の症状が確認された場合には、空港内の特別な区域に隔離され、指定の病院に移送されることとなります。

◎ アルゼンチン

イタリア渡航歴のある1名の感染が報告されております。

これを受け、アルゼンチン保健省は、イタリアからの直行便でエセイサ空港に入国する全ての乗客を対象に、健康状態に関する書類への記載を求める等の措置の実施を発表しております。

なお、現時点ではアルゼンチンへの入国制限等の措置は発表されておりません。

◎ チリ

アジアに渡航歴のあるチリ人1名の感染が確認されました。

チリ保健局(SEREMI) は、3月2日よりチリ入国時におけるコロナウイルス感染にかかる申告措置や入国後の制限措置を開始しております。具体的な内容は以下の通りです。

* チリ入国者に対し、過去30日間の渡航履歴と健康状態の申告が義務化されます。

 (チリへのフライト機内にて、宣言書が配布されます。)

* 感染者の多い国・地域(中国、韓国、日本、シンガポール、イラン、イタリア)からの渡航者に対して、入国審査、税関検査などの通過の際に健康状態もチェックされることになりました。

* 係員の判断により、空港内の検疫室にて、健康状態の詳細について検査が行われます。

* 感染の症状がない場合でも、14日間の自宅待機を推奨しています。

* 感染の疑いが高い、あるいは関連の症状がみられる場合には、医療機関に搬送され、検査が行われます。

* なお申請を拒否、虚偽の申告を行った場合には、罰則が科せられる可能性があります。

* チリへのフライト内にて感染の症状のある乗客が発生した場合には、全ての乗客を一時的に隔離し、滞在先の情報を確認してから入国手続きとなります。

情報提供:株式会社ラティーノ日本海外ツアーオペレーター協会