“稼ぐ”地域への転換−日観協と滋賀びわこVBがセミナー 日本観光の今とDMO学ぶ(1)

 日本観光振興協会関西支部と滋賀県・びわこビジターズビューローは2月26日、滋賀県大津市のびわ湖大津プリンスホテルで観光振興セミナーを開いた。日本観光の今とインバウンド誘客に役立つ最新情報を得ようと、同ビューローの会員を中心に約90人が参加した。

 同ビューローの佐藤良治会長(びわ湖花街道会長)はあいさつで「来年の大河ドラマ『麒麟がくる』では近江は多くの戦国武将を輩出しており、次のNHK連続テレビ小説『スカーレット』は滋賀信楽が舞台と、一度に2つの大きなトピックがあり、(観光面で)千載一遇のチャンス」と、今後の滋賀観光に期待感を示した。そのうえで「これを集客にとどめることなく、観光事業者と住民が喜びを共有、地元に誇りを持ち生活にいかせる地域づくりにつなげたい。訪れて満足してもらえる地域になるため皆で手を携えたい」と抱負を語り、この日のセミナー開催の意義を語った。

 講演は3部構成。日本観光とDMOの現状、インバウンド誘客につなげる手法を解説した。

 同協会副理事長の久保田穣さんは「観光は物見遊山か?―びわこ観光振興のために」と題して講演。滋賀観光が次のステップに進むために知っておくべき“今の日本観光”を紹介した。

 久保田さんは、今後の地域経済を考えるうえで観光交流人口の増大が定住人口の減少を補うことの有益性を説明。現在急成長を示す訪日外国人客数は、インドネシアやインドなど人口の多い市場の経済発展が見込まれることから今後も伸びる可能性は十分とし、インバウンド誘客への取り組みの重要性を強調した。

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情報提供:トラベルニュース社