メキシコ、17年日本人は2割増の15万人台に-全日空とセミナー

  • 2018年1月9日

トークショー後の記念撮影。左からNHの市野研哉氏、フリーアナウンサーの政井マヤ氏、メキシコ観光局のギジェルモ・エギアルテ氏  メキシコ観光局はこのほど、業界紙記者やインスタグラマー、昨年2月に成田/メキシコシティ線のデイリー運航を開始した全日空(NH)の担当者などを招き、メキシコ旅行の最新動向に関するセミナーを開催した。同観光局の駐日代表を務めるギジェルモ・エギアルテ氏は冒頭の挨拶で、2月のNHの路線開設や3月のアエロメヒコ航空(AM)のデイリー化などを受けて、2017年の日本人旅行者数が3月以降は2割増で増え続けていることを説明。本誌の取材に対しては「今年は9月の地震直後こそ伸び率が鈍ったが、通年では15万人に達する」との見通しを示した。

 観光客に加えて自動車関連産業などの業務渡航者の増加により、メキシコを訪れる日本人は年々増加しており、16年も12.0%増の13万2976万人を記録して12年からの2桁増を継続。エギアルテ氏は18年については「地震などの外的要因がなければ17万人から18万人は行くと思う」と語り、3月にはメキシコを題材としたディズニー/ピクサー映画の最新作「リメンバー・ミー」の日本公開の後押しがあることを紹介した。また、20年代前半にはメキシコシティに新たな国際空港が完成されることについても説明し、長期的な旅行者増に期待を示した。なお、発表している日本人旅行者の数は空路による入国者のみを集計したもので、陸路と海路を含めた場合は、さらに2万人から3万人程度多くなるという。

NHの久保内氏  続いて登壇したNH東京本店第二販売部国際規格販売課マネージャーの久保内正樹氏は、昨年4月から9月までの間に同社の米国線およびメキシコ線を利用してメキシコを訪れた渡航者の数が、前年同期比で139%増に増加したことを説明。また、成田線の使用機材は最新機材のB787-8型機を使用しており、同社の最長路線にも関わらず疲労感が少ないこと、メキシコシティ以遠についてはAMの国内線やLCCのインテルジェット(4O)に乗り換えて国内外の各地にアクセスできることなどをアピールした。

 座席数についてはビジネスクラス46席、プレミアムエコノミークラス21席、エコノミークラス102席の構成について説明した上で「現在はビジネスでの利用者が多いが、観光客の利用者も増えている」と強調。カンクンや世界遺産のチチェン・イッツァ遺跡に近いメリダなど、ユカタン半島への周遊商品が売れていると伝えた。なお、現時点ではメキシコシティの標高の高さやエンジン性能の問題などから、成田線の一部の座席が販売できない状況にあるものの、搭乗率は当初目標の7割に迫るという。

 その後はエギアルテ氏、NH東京本店販売計画室販売計画部副部長の市野研哉氏、2014年に「日メキシコ交流年」の親善大使を務めたフリーアナウンサーの政井マヤ氏の3氏によるトークショーを開催。政井氏はメキシコの暮らしやクリスマスの祝い方などについて紹介し、市野氏はNH便のメキシコシティの出発時刻が午前1時と遅く、滞在の最終日を有効活用できることなどをアピールした。