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TTM+2017が開催、タイのユニークなローカルエクスペリエンスをアピール

  • 2017年8月2日

過去最大級の358社のセラー、世界56ヶ国・地域419人が参加

「地域に根ざした観光ネットワーク」を拡大

「地域の観光プログラムを活性化させる」とワッタナラーングーン氏(写真提供タイ国政府観光庁)

 オープニングセレモニーに続いて開催された「ツーリズムトレンドトーク」には、観光・スポーツ大臣のコーブカーン・ワッタナラーングーン氏が登壇。観光収入を全国に均等に分配する戦略の一環として、「地域に根ざした観光ネットワーク」を拡大すると語った。現在、タイ各地に農業体験、少数民族の文化体験、スポーツ・アクティビティなど264の観光プロジェクトがあるが、翌年には99のプロジェクトを追加する予定だ。

 この「地域に根ざした観光ネットワーク」は、観光客が地域を訪れることで、本当にユニークな経験を得ることができ、タイの文化と遺産の理解を深め、格差解消や環境保護、地域の発展にもつながると話した。

レセプションではミスチェンマイの面々も登場し華を添えた

 TTM+は、タイとGMS諸国の観光を推進する目的で毎年開催され、全世界から旅行会社等バイヤーが商談に訪れるが、今年は195人が初参加。イランやサウジアラビア、ベラルーシ、チェコ共和国、カザフスタン、ウクライナ、ブルガリア、スロバキア、コソボ、リトアニア、セルビアといった観光新興国などからも参加者があり、タイ観光のポテンシャルの高さが伺えた。




TAT東アジア局長 ランチュアン・トーンルット氏インタビュー


体験型、新しいデスティネーションに注目
「女子旅」プロモーションを強化


TAT東アジア局長のランチュアン・トーンルット氏

 2016年は、日本から141万人のお客様にお越しいただきました。中国や韓国からの旅行者が大幅に増えてはいますが、日本は変わらず最重要マーケットです。

 日本市場は主に体験型、リピーターが多いマーケットですので、体験素材と新しいデスティネーション開拓が最も重要です。TTM+のキャッチコピーと同様、「ユニークな体験の提供」をキーワードに、タイ料理クッキング、タイ舞踊、文化等、タイらしさの独創性を訴えていきます。

 また注目したいのが、20代から30代の若い女性層。現在、タイ旅行はビジネス需要が強く、男性の渡航者が多い。一方、女性の社会進出が進み、自分のためにお金を使える女性が増えてきました。自分のお金でタイに癒やしを求めに旅してほしいです。このため、タイ王妃の誕生月である8月を「女子旅月間」に設定し、今後は旅行会社や航空会社と協力して女子旅の商品販売に力をいれていきたいのです。

旅行者数よりも観光収入で評価

 17年の日本人旅行者の目標は6.5%増の145万人ですが、4月まで52万人と好調に推移しているので、おそらく目標は超えると見ています。ただ、今後は、人数ベースよりも収入ベースで考えていきたいと考えています。今年の日本マーケットにおける観光収入は前年比7.8%増の650億バーツと、過去最高を更新する見込みです。特に女性層は高い購買力が期待でき、収入の拡大をめざしたいと考えています。

取材協力:タイ国政府観光庁
取材:株式会社REGION 鷲山淳