5月の訪日客数は21%増の229万人-最速で1000万人突破

  • 2017年6月21日

田村氏  日本政府観光局(JNTO)によると、2017年5月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比21.2%増の229万4700人となり、5月として過去最高となった。1月から5月までの累計は17.3%増の1141万700人で、これまでで最も早く1000万人を超えたという。

 市場別では韓国からの訪問者数が最も多く、85.0%増の55万8900人に。昨年の九州地震による需要減の反動や、航空便の増加などで大きく伸長した。2位は中国で2.0%増の51万7100人、3位は台湾で8.5%増の40万7500人、4位は香港で29.7%増の18万1600人。主要20市場のうち19市場が5月の過去最高を記録し、このうちインドは単月の最高記録も更新。マレーシアは唯一、1.5%減の3万6000人と減少した。旅行需要が減少するラマダンの開始日が前年は6月6日だったところ、今年は5月27日と早まり、学校休暇の時期と重なったことが影響したという。

 観光庁長官の田村明比古氏は6月21日の定例会見で、18市場が過去最高を記録したことについて「アジアに限らず欧米などさまざまな国から多くの旅行者に来ていただけた」と喜びを示した。マレーシアが唯一前年を下回ったことについては「ラマダンの開始日が早まった分、6月は前年より多くの人に来ていただけるのでは」と期待を寄せた。

 伸び率が最も高かったのは韓国の85.0%増で、2位のロシアは1月に訪日ビザの発給要件が緩和されたことなどで43.6%増の5900人となった。以下はベトナムが34.9%増の2万2100人、香港が29.7%増、スペインが24.3%増の7700人と続いた。

 なお、5月の日本人出国者数は6.6%増の131万5000人だった。詳細は別途記載(下記関連記事)。