ルックJTB、17年度は「安心」に注力-シンガポールなど重点化

  • 2016年12月1日

生田氏  JTBワールドバケーションズは12月2日から、海外パッケージツアー「ルックJTB」の2017年度上期商品(17年4月~10月)を順次発売する。1日に開催した記者発表会見で、代表取締役社長の生田亨氏は「安心」と「頼りになる」の2つをテーマに商品開発を進めた旨を説明。現在の海外パッケージ旅行を取り巻く環境については「欧州は苦戦しているが、アジアや太平洋、北米などは悪くない。市場は縮小傾向にはない」との見方を示し、「幅広いトラブルをカバーできるパッケージ旅行の良さ」を消費者に訴える考えを示した。取扱人員数は16年度見込比3.7%増の118万人をめざす。

 基幹商品用の「赤パンフレット」では巻頭の見開き2ページで「『安心』と『頼りになる』って海外旅行にとってすごく大切なことではないですか?」とアピール。「どちらもルックJTBにとって当たり前のこと、そして大切な使命だと考えています」と宣言した。

 生田氏はルックJTB独自の旅程保証、航空機の遅延に対する「お見舞金制度」などの既存サービスに加えて、16年度上期商品から導入した、健康上の理由で旅行をキャンセルする参加者に対して次回の予約を条件に取消料を免除するサービスを改めてアピール。同サービスについては、これまでは60歳以上を対象としていたが、17年度からは対象を全年齢に拡大するという。

 また「添乗員がお答えするタビマエ相談メール」などを新設するなど、「安心」の確保に向けた各種サポートも拡充する。すでに提供している「ルックJTBアプリ」については、日程表の取込機能を追加し、スマートフォンで確認できるようにする。

 17年度に特に強化する方面としては、治安の良さから家族客や女性などに人気が高く、全国各地からアクセスしやすいシンガポールを選んだ。16年度には日本とシンガポールの外交関係樹立50周年を記念した商品として「GO!GO!シンガポール」を販売し、約1500名を取り扱ったところ。17年度もシンガポール政府観光局や航空会社と連携し、団体やFITも含めて商品を訴求する。

 具体的には2月にキャンペーン商品として「シンガポール航空で行くキラキラ・わくわくシンガポール」を発売するほか、現地オプショナルプランとして、オープントップバスで夜景を楽しむ「キラキラ夜景バス」、セントーサ島の「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール」に20分早く入場できる優先プランなどを用意。ツアー参加者にはデジタル版の「るるぶ特別編集シンガポール」を提供する。

 

次ページ>>>代金変動型商品は取扱人員40%増、チャーターは16年度並めざす