日系2社、8月の国際線旅客は3.3%増、利用率は0.8%減

  • 2016年10月5日

 全日空(NH)と日本航空(JL)の2016年8月の運航実績で、2社の国際線旅客数の合計は前年比3.3%増の157万5313人となった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)が4.1%増だったのに対し、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は3.0%増とASKの伸びを下回った結果、利用率は0.8ポイント減の82.1%となった。

 企業別では、NHの旅客数は7.1%増の82万6996人と増加。利用率はASKが7.5%増、RPKが5.5%増となり、1.5ポイント減の81.2%となった。一方、JLの旅客数は0.6%減の74万8317人と微減。利用率はASKとRPKがともに0.4%増となった結果、前年並みの83.2%となった。

 各社の方面別旅客数を見ると、NHは「欧州」が6.6%減の7万1039人となったが、「アジア・オセアニア」は11.5%増の56万8910人と2桁増に。「北米・ホノルル」も0.8%増の18万7047人と微増した。利用率が最も高かったのは「北米・ホノルル」で2.4ポイント増の85.2%。次いで、「欧州」が6.7ポイント減の81.1%、「アジア・オセアニア」が2.6ポイント減の77.8%となった。

 JLの方面別旅客数は「中国」が12.1%増の14万1769人、「米大陸」が10.6%増の10万7585人でともに2桁増となったものの、最も旅客数が多かった「東南アジア」は2.8%減の28万1918人と減少した。減少幅が最も大きかったのは「韓国」で16.3%減の5万2221人に。JLは、夏季休暇でビジネス需要が一時的に低下したほか、レジャー需要が長距離路線に流れたとの見方を示している。次いで「ハワイ・グアム」が7.8%減の9万4171人、テロ事件が続く「欧州」が6.2%減の5万7702人となった。

 利用率が最も高かった方面は「ハワイ・グアム」で2.8ポイント増の88.9%。以下は「中国」が1.4ポイント増の85.7%、「韓国」が1.5ポイント減の84.5%、「米大陸」が0.8ポイント増の84.0%、「東南アジア」が0.4ポイント減の81.7%、「オセアニア」が0.8ポイント減の81.4%と続いた。8割を下回ったのは「欧州」のみで、3.4ポイント減の78.6%だった。