観光庁と都、旅行会社110社に行政指導-バス事故受け

  • 2016年4月12日

 観光庁と東京都はそれぞれ、1月15日に発生した軽井沢でのスキーバス事故を受けてこのほど旅行業者に実施した、集中立入検査の結果を発表した。検査対象は貸切バスによるツアーの企画・募集をおこなっている第1種旅行業者86社と第2種・第3種旅行業者計122社。その結果、観光庁は31社で42件、東京都は79社で199件の行政指導を実施した。合計では110社・241件。いずれの旅行会社についても適切な改善を確認したという。

 観光庁の検査の実施期間は1月25日から3月15日まで。行政指導の対象の内訳は「運送申込書/引受書に関する不備(3年未満保存、記載不備)」が16件、「外務員証に関する不備」が6件、「旅行業登録票に関する不備」が4件、「貸切バス事業者に対する道路運送法に係る確認の不備」「緊急連絡体制不備」「取扱管理者証関係不備」「契約書面・確定書面不交付」「広告表示不備」が各2件、「取引条件説明不実施、書面不交付」「取引条件説明書記載不備」「登録事項変更未届」「他の営業所との取扱管理者兼務」「約款未掲示(記載事項不備)」「事故発生報告書未提出」が各1件だった。なお、行政指導をおこなった42件以外に下限割れ運賃での運行の疑いがある事案が多数あるため、確認を実施しているという。

 観光庁は今後、すでに他の道府県に対して依頼している立入検査の結果が出揃い次第、旅行業者に対して関係法令の遵守や、「貸切バス選定・利用ガイドライン」を踏まえた貸切バス事業者の選定の徹底を求める通知を発出する予定。また、日本旅行業協会(JATA)や全国旅行業協会(ANTA)に対しても、法令の遵守に関する指導の強化などに関して協力を要請する。

 一方、東京都は1月25日から3月15日まで、観光庁の依頼を受けて旅行業者に対する立入検査を実施。行政指導の対象の内訳は「旅行の取扱料金表を店内に掲示していない」が48件、「業務をおこなうための身分証明書を用意していない」が36件、「旅行の契約条件を店内に掲示していない」が32件、「貸切バスの契約書を保管していない」が29件、「旅行者に契約書を渡していない」が16件だった。

 東京都は4月11日には約2000社の旅行会社に対して、法令の遵守やガイドラインを踏まえた貸切バス事業者の選定の徹底を求める通知を発出。また、JATAおよびANTA東京都支部に対して、法令の遵守に関する指導の強化などに関する協力を要請した。