富裕層取込の鍵は「パーソナライズ」されたサービスに-ILTM Japan

  • 2016年4月12日

「人間味あるサービス」やモバイル化の推進を
訪日欧米豪人の消費にも注目

ILTMジャパンのオープニングフォーラム  ラグジュアリー・トラベル専門の商談会「ILTM (International Luxury Travel Market) JAPAN」が2月29日から3月2日まで、コンラッド東京で開催された。2月29日のオープニングフォーラムでは、アメリカン・エキスプレス・ジャパン上席副社長の中島好美氏が日本のラグジュアリー・トラベル市場の動向を解説。このほか森トラスト専務取締役の伊達美和子氏や、上場投資信託(ETF)を手がけるウィズダムツリー・ジャパンのCEOのイェルパー・コール氏が講演をおこなった。


個人のニーズに適したサービスの提供を

 アメリカン・エキスプレス・ジャパンの中島氏は、アメリカン・エキスプレスが2015年に同社の上級顧客に対して実施した調査などをもとに、ラグジュアリー・トラベル市場のトレンドを紹介。調査によれば、旅行者の85%が自身の職業、好み、生活レベル、購買履歴などに基づくパーソナライズされた旅行を求めていたことから、ラグジュアリー・トラベル市場では「パーソナライゼーション」が求められているとした。

 同氏は訪日旅行における例として、京都を訪れる旅行者には金閣寺や銀閣寺、清水寺などの名所に行く以外に「京都の包丁専門店で包丁を買って名前を入れたい」などのごく個人的なニーズもあることを紹介。「何を求めているかは人それぞれで異なっており、違いをどう理解して実現してあげるかが、今後の訪日外国人旅行者に対するサービスでは」と話した。

 中島氏はさらに「人間味のあるサービス」の重要性を強調。「富裕層は、たとえウェブサイトで販売している旅行商品の方が安かったとしても、旅行会社の担当者などにアドバイスを求めて、自分の旅行を豊かにしたいと考えている」と語り、「ラグジュアリーは一般的には『高価な、ゆったりとした』というイメージがあるが、旅行の予約前から到着時まで『信頼できる人に頼ることができる』ということこそが本当のラグジュアリーでは」と考えを述べた。

 このほか、ラグジュアリー・トラベル市場のトレンドとしては、モバイル化を挙げた。同氏は世界のインターネットユーザーの47億人のうち、80%がモバイル端末を利用しており、世界の5割のメールがスマートフォン経由で送信されている旨を説明。その上で「モバイル端末でいつでもどこでも(情報収集ができる)という感覚がなければ、ビジネスを展開していく上で多くのものを失ってしまう可能性がある」と語った。