マレーシア、F1サーキットとセミナー、観戦ツアーなど要望

  • 2016年3月27日

(左から)マレーシア政府観光局のノール・アズラン氏、SICのダト・ラズラン・ラザリ氏  マレーシア政府観光局はこのほど、クアラルンプール郊外にあるセパン・インターナショナル・サーキット(SIC)と共同で、旅行会社を対象としたセミナーを開催した。SICはF1グランプリやロードレースの世界選手権「MotoGP」の開催地として知られる施設で、日本の旅行会社向けにセミナーを開催するのは今回が初めて。冒頭で挨拶したマレーシア政府観光局東京支局長のノール・アズラン氏は、近年はSICを訪れる日本人の数が増加傾向にあることを説明し、「今回のセミナーが日本人訪問者のさらなる増加につながることを祈っている」と期待を寄せた。

 同観光局によると、15年にマレーシアを訪れた日本人の数は前年比12.6%減の48万3569人だった。円安やフランスでの同時多発テロ事件などの影響による海外旅行需要の低下に加えて、訪日マレーシア人旅行者の急増による航空座席不足などが影響した。一方で、SICへの日本人来場者数は少数ではあるが増加傾向にあり、15年のF1グランプリを観戦した日本人の数は前年比66%増の956人に。MotoGPについては12年比で900%増の500人に増加したという。SICでは16年の日本人来場者数を、F1とMotoGPでそれぞれ10%増に引き上げたい考え。

 セミナーでは、SICのCEOであるダト・ラズラン・ラザリ氏がプレゼンテーションを実施した。ラズラン氏は2月15日から5月8日まで実施する路面の再舗装に伴い、16年のF1グランプリの開催スケジュールが9月30日から10月2日までの3日間に変更された旨を説明。その結果、10月28日から30日まで開催されるMotoGPとの同月開催が決定したほか、シリーズチャンピオンの決定を左右する終盤戦にマレーシアグランプリが開催されることで、例年以上に注目度が高まることが予想されるという。

 ラズラン氏は、今年はマレーシアグランプリの2週間前に隣国のシンガポールで、1週間後には鈴鹿サーキットでF1グランプリが開催されることから、来場者の分散化が考えられることを説明。その上で「相乗効果を期待している」とも語り、参加者には各国での観戦を組みあわせた周遊ツアーの造成などを呼びかけた。


▽訂正案内(2016年3月28日 14時55分)
マレーシア政府観光局側の修正により、15年の日本人訪問者数を訂正いたしました。