HIS、「フランス美食旅」発売-消費者向けセミナー開催

  • 2016年3月13日

パンフレットの表紙  エイチ・アイ・エス(HIS)はこのほど、新たなツアー商品として「エールフランス航空利用 フレンチ坂井宏行シェフがおすすめする フランス美食旅」の販売を開始した。同社では2014年にはパリでの「美食旅」を販売しており、今回は同シリーズの第2弾との位置づけ。4月3日まで展開する、パリへの渡航促進と11月の同時多発テロの被害者の支援などを目的とした「We Love Parisキャンペーン」の一環として、フランス料理シェフの坂井宏行氏の協力のもと造成した。今回はパリに加えてリヨン、マルセイユを巡る3種類のコースを用意。出発日は3月から9月まで。

 HISではこのほど消費者向けに「フランス美食旅セミナー」を開催。セミナーには坂井さんも参加し、ツアー造成のために訪れたリヨンとマルセイユの様子や、おすすめのレストランなどを紹介した。登壇したHIS関東業務事業部ヨーロッパ・中近東・アフリカ・南米旅行事業グループサブグループリーダーの田島裕司氏は、日本人の訪仏需要の大幅な低下に懸念を示しつつも「今だからこそ実現できる料金設定や商品設定がある。これを機にパリだけでなく、フランスの色々な地域に行ってみてほしい」と呼びかけた。

(左から)フレンチシェフの坂井宏行氏、HISの田島裕司氏  田島氏によると、11月のテロ発生後はフランス関連の商品の売上高が前年の50%程度にまで減少したが、「We Love Parisキャンペーン」開始後は70%ほどまで回復したという。同氏は「フランスはパリやモン・サン・ミッシェルが人気だが、需要は頭打ちの時期を迎えている」と語り、テロによる需要減を機に、家庭料理を楽しめるリヨンや、ブイヤベースの本場であるマルセイユなどの地域を商品化することで、新規需要の開拓をはかりたい考えを示した。

セミナーでは坂井氏監修のレシピ本に掲載されている料理が提供された  第2弾商品では「パリ&リヨン7日間」「パリ&マルセイユ7日間」「パリ6日間」を設定。宿泊施設はホテルに加えて、キッチンや調理器具が用意されたアパートメントホテルから選択することができる。アパートメントホテルを選択した旅行者には坂井氏監修のフランス料理レシピ本をプレゼントするため、地元の食材を使って料理を楽しむこともできるという。

 また、各コースともに、パリ滞在中は坂井氏がおすすめするカフェレストランでのランチ1回分を無料で提供。経営者が日本人のカフェレストラン「オーベルジュカフェ」、バスク料理を楽しめる「ル・トルケ」、アルザス地方の伝統料理をアレンジした多国籍料理が味わえる「ドルーアン」の3軒から選択できるほか、パークハイアット・パリ・ヴァンドーム内にある1ツ星レストラン「ル・ピュール」での食事も追加料金でアレンジできる。リヨンとマルセイユに関しては、それぞれの都市でパンフレットに掲載されている坂井氏おすすめのレストランを予約する場合、通常は3240円のレストラン予約代行手数料を無料にするサービスも提供する。このほか、パリでは地下鉄とバスの回数券10回分を、リヨンとマルセイユでは公共交通機関が1日乗り放題になるチケットを提供する。

 旅行代金は例えば、「パリ&リヨン7日間」のコースで、パリの「ロンドル・エ・ニューヨーク」とリヨンのスーペリアクラスホテルに宿泊する場合、2名1室利用で大人1名あたり27万7000円から40万4000円とした。旅行代金には燃油サーチャージを含むが、空港施設使用料や海外空港諸税などは別途徴収する。