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トップインタビュー:トラベルスカイテクノロジー日本社長の張偉氏

充実の中国コンテンツを武器に日本でビジネス拡大
自社端末「eTerm」を積極展開

-中国系航空会社以外の取り扱いについてはいかがですか

 長期的には中国系に限らず、ほかの航空会社もサポートできるアジアナンバーワンの航空ITソリューション企業になることが目標だが、当面はなるべく多くの旅行会社に対し、GDSなどを通じて中国の航空会社を活用してもらうことに注力していく。

 14年の1年間の、香港・マカオを含む中国発の海外旅行者は約1億人に達しており、中国は世界最大のアウトバウンド市場になっている。15年は訪日中国人旅行者数が、訪中日本人旅行者数を大幅に上回った。それに合わせて、日本へ乗り入れる中国の航空会社の数も年々増えている。トラベルスカイも中国系航空会社の海外進出に合わせて海外に進出し、彼らをサポートしながら成長していきたいと考えている。


-日本市場ではどのようにビジネスを展開していくお考えですか

 まず、トラベルスカイの株主である航空会社の航空券販売をサポートすることが第一。海外で中国系航空会社の販売を容易にして、航空会社のコストを下げることを目標としている。

 トラベルスカイは、IATAのNDC(New Distribution Capability)の技術標準にしたがって、航空会社にさまざまなプロダクトやサービスを提供している。航空会社の自社サイトでの直販だけでなく、旅行会社を経由した販売でもシステム面でサポートする。14年からBSP発券が可能となり、旅行会社の利便性も高まった。

 我々は約10年前に、香港と台湾について現地のBSPに参加したが、2地域を除けば日本が初めての海外展開となる。現在は韓国、シンガポールなどアジアの他の国でもBSP参加を準備しているところで、まずは中国周辺のアジア諸国から事業を拡大していく方針だ。今後は旅行会社に対し、自社端末の「eTerm」を積極的に展開していきたい。