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ニュージーランド、自然を楽しむアクティビティを気軽に体験

  • 2015年7月16日

氷河や湖、山や温泉など多様な自然を肌で実感

星空観察の名所、テカポとマウント・クック
国立公園で氷河を観察

テカポ湖畔にある「善き羊飼いの教会」。教会内からは美しいテカポ湖の「ミルキー・ブルー」をみることができる。残念ながら内部の写真撮影は不可  ニュージーランドのアクティビティとして名高いのが、南島での星空観察。特にアオラキ/マウント・クック国立公園とレイク・テカポの周辺約4300平方キロメートルは、NPO団体「国際ダークスカイ協会」により「アオラキ・マッケンジー国際ダークスカイ保護区」に認定されており、レイク・テカポ周辺の地域を中心に、世界遺産の登録の動きもある。

グレーシャー・エクスプローラーズでは国立公園内で30分程度のハイキングも楽しめる  今回はマウント・クックでハーミテージ・ホテルに宿泊し、アオラキ・マウント・クック・アルパイン・ビレッジ社の星空鑑賞ツアーに参加した。ホテルに併設されているサー・エドモンド・ヒラリー・アルパインセンターのシアターでプラネタリウムを見学後、屋外での星空観察スポットにバスで向かう。マウント・クックでは南十字星を初めとした星空を楽しむことができ、訪れた5月には、天の川やさそり座などの星座を見ることができた。いくつか設置された天体望遠鏡では、惑星や星雲などを観察できる。日本語ガイドもおり、参加した日は日本人のパッケージツアーの団体が参加していた。

ライフジャケットを着てボートに乗り込む  また、マウント・クックでしか味わえない特徴的なアクティビティが、氷河を間近で観察できる「グレーシャー・エクスプローラーズ」。タスマン氷河やその末端湖をボートで訪れるツアーだ。

氷河の氷は長年の圧縮で密度が高くなり、青色を除き光を吸収するため、独特な青色だ。氷は日光や雨風にさらされると白く変わるため、2色の不思議な氷ができあがる  ホテルの前からバスに乗り込み、タスマン・バレーに移動。マウント・クック国立公園内の雄大な景色のもと、約30分程度のハイキングを楽しんだ後は、専用船に乗り込み、いよいよタスマン氷河の末端部へ。船からは氷河から剥がれ落ちた氷塊が浮かんでおり、ガイドが氷塊を指さしながら氷河の成り立ちなどについて教えてくれる。季節により差はあるが、訪れた時は沢山の氷塊が浮かんでいた。ガイドが削り取ってくれた氷を食べることも可能だ。


復興が進むクライストチャーチ
レストラントラムやパンティング体験も

「リ・スタート」はカラフルな色合いのコンテナが特徴  今回のツアーでは、2011年に大型地震に見舞われたクライストチャーチも訪問した。同地では震災を機により良い街づくりをめざし、さまざまな場所で建物の建設や補修工事が続いている。クライストチャーチ観光局によると、街の中心部に当たるカテドラル・スクエア付近はまだ復興が進んでいないが、その周辺は徐々に新しい名所が登場しているという。

坂茂氏による仮設の大聖堂、「カードボード・カセドラル」。紙でできた大聖堂で、カラフルなステンドグラスが特徴  宿泊施設不足のため、クライストチャーチの宿泊は難しいという旅行会社の声もあるが、今年2月には「ラマダ・クライストチャーチ」と「ホテル・モントリオール」が開業するなど、街全体の客室数もこの数年で大幅に増えてきた。インフラ面でも5月25日、5300万NZドルを投じた新バスターミナルが完成しており、今冬にはターミナル内にショッピングエリアや自転車用のエリアも開業する予定だ。

トラムレストラン。トラムはクライストチャーチの夜の街を数周する  観光面でも、日本人建築家の坂茂氏設計のカードボード・カセドラルや165ヘクタールの広さを誇るハグレー公園をはじめ、現在楽しめる見どころは十分にある。11年10月には、輸送用コンテナを活用したショッピングモール「リ・スタート」が開業した。また、14年12月末には「トラムレストラン」も再開。トラムに乗り、4コースのディナーとともに、約2時間半、クライストチャーチの夜景を眺めることが可能だ。

パンティングは45分間のプライベートチャーターも可能  また、市内を流れるエイボン川を、英国式の細長い小舟「パント」で巡る「パンティング・オン・ジ・エイボン」もおすすめ。漕手が細長いポールで川底を押し、30分かけてのんびりと船を進めていく。ハグレー公園のボタニックガーデン内を周るコースと、市街地を周るコースの2種類があり、漕手がガイドになり、町の歴史や川の周りの植物などを教えてくれる。公園コースでは市街地の喧騒から離れ、美しい植物やカルガモなどを見ながら川下りが楽しめる。