TASA、宿泊施設向けにカード包括加盟店事業、多通貨決済サービスも

  • 2015年6月29日

 旅行業向けにクレジットカード包括加盟事業を展開している旅行業振興機構(TASA)はこのほど、ユーシーカードとの提携で、事業の対象をホテルと旅館などの宿泊施設に拡大した。6月25日に同社ウェブサイトを刷新したことを契機に、本格的に事業を展開していく方針だ。

 TASAは2009年から旅行業向けのクレジットカード包括加盟店事業を開始。中小旅行会社を中心に約600件以上の加盟店契約を締結している。旅行会社を取りまとめてクレジットカード会社と包括的に加盟店契約をすることで、クレジットカード利用手数料や精算条件が個別の加盟より有利になるほか、加盟店手数料負担の削減がはかれるメリットがあるという。今回は訪日外国人旅行者の急増やオンライン予約の増加などにより、ホテルや旅館でクレジットカードの利用の需要が高まっていることを踏まえ、サービスの対象の拡大を決定した。

 対象となる宿泊施設は、日本国内の旅館業登録のあるホテルや旅館など。対象となるブランドはVISAカードおよびMASTERカードとした。契約形態はフロントにて宿泊者と対面で決済をおこなう店頭販売契約と、オンライン予約などで利用可能な通信販売契約の2種類。店頭販売契約では、銀聯カードの利用も可能だ。

 さらに、訪日外国人旅行者のニーズに対応するため、店頭販売契約では多通貨決済サービス(DCC)に対応。外国人は日本円建てに加えて、自国通貨での決済を選択することができるという。対応通貨は世界30ヶ国、全29通貨。なお、多通貨決済サービスの導入には、専用の決済端末が必要となる。


▽旅行業振興機構(TASA)ウェブサイト
http://www.tasa.co.jp