itt TOKYO2024
itt TOKYO2024

トップインタビュー:ニュージーランド航空日本・韓国地区支社長 カー氏

「ダブルジャパン」戦略で日本市場2倍へ
新機材活用、羽田に意欲も

-日本市場での販売戦略についてお考えをお聞かせください

カー 日本市場では、旅行会社と35年以上のお付き合いがあり、とても素晴らしく良い関係を築いており、我々の成功は彼らの成功にもつながっている。今後も共にビジネスを拡大していきたいと考えている。

 我々の旅客のうち、全体の6割が60歳以上のシニア、リタイア層と、学生の研修や修学旅行など。4割がFITや若者だ。また、旅行会社経由が85%程度で、残り15%がNZウェブサイトでの直販などによるものだ。

 旅行会社のうち、近年台頭しているOTAについては、販売はまだとても少ない。OTAは短距離の旅行が多く、長距離の旅行では利用が少ないのではないか。我々は大手旅行会社を含む従来の旅行会社との付き合いを大切と考えている。

 ただし、こうした状態は徐々に変わっていくということは理解している。旅客のニーズも変化してきており、今はグループでの旅行よりも個人で、独自の体験が好まれる傾向にある。ただし、そうした傾向と旅行会社から買う、買わないは別で、状況はまだあまり変わっていない。旅客のニーズの変化については旅行会社でも対応し、彼らの求めるものを提供していくだろう。

 我々はダブルジャパン戦略において、「オンラインセールスを2倍に」とは言っていない。市場規模全体を2倍にすることが重要だ。もっとも、もしお客様がオンラインでの直販の拡大を望めば、適宜提供できるように準備していきたいと考えている。


-燃油が下落しておりますが、サーチャージの今後の見通しは

カー 個人的には燃油サーチャージはあまり好きではなく、無くせるなら早く無くしたいと思う。もちろん、市場動向を考慮し、旅行会社などのパートナーの意見を聞き、検討しながらの事にはなる。旅行会社やパートナーとは話し合いを進めている。また、年2回運賃構造の見直しをおこなっているところだ。国内線については約8年前に燃油サーチャージを無くした。

我々は、燃油サーチャージを一本化した1つの運賃として提示する方針がある。例えば広告のキャンペーン運賃などについても、燃油サーチャージや諸税込みの料金を提示している。今後、シンプルかつ容易な運賃であることをめざし、燃油サーチャージを無くすということもありうるだろう。

-ありがとうございました