itt TOKYO2024

現地レポート:南アフリカ・ボツワナ・ザンビア、大自然を満喫

  • 2015年4月14日

野生動物とビクトリアの滝
アフリカの文化と自然を満喫する南部アフリカへ

雄大なビクトリアの滝
徒歩や乗り物利用で多様なアプローチを

ザンベジ川のクルーズはボートに乗って  南アフリカのヨハネスブルクから、ザンビアのリビングストンへ向かう。目玉はやはり世界遺産に登録されているビクトリアの滝だ。

水中に潜むカバの姿を見られることもある  ザンビアとジンバブエ両国に渡って広がる滝は幅約1.7キロメートルで、ザンビア側は約1.2キロメートルだ。ザンビア側は「雷鳴の轟く水煙」の意味であるモシ・オ・トゥニャ国立公園内にあり、最大落差は108メートル。ザンビア側は雨季の2月から5月は水量が豊富で、特に6月は水飛沫で滝も見えなくなるというが、乾季の9月から1月は水がまったくなくなり、川の中央にある島へ歩いて渡れるなど、季節による多様性がある。

ヘリコプターで空からのビクトリアの滝観光へ 19世紀の蒸気機関車で石炭で走るなど走行スタイルも昔のまま フランスから移住したシェフによる本格的なフレンチが味わえる  公園内に入ると滝の轟音が遠くから響いてくる。園内は遊歩道が整備され、滝に近づくにつれ、飛んでくる水しぶきも雨のようになり、滝に最も近づくナイフ・エッジ橋付近はどしゃ降り状態だ。ビーチサンダルと雨合羽は、できれば本格的なものを持参するよう案内したい。間近で写真を撮りたいならカメラの防水装備を整えたほうがいいだろう。ずぶぬれにはなるが、雷鳴のように流れ落ちる滝の轟きは全身にびりびりと振動が伝わる迫力がある。

 滝を楽しむツアーとしてはヘリコプターでの遊覧飛行や、豪華列車に乗っての観光と多様。ヘリコプターでのツアーは約15分のフライトで、上空から滝の雄大さを目にすることができる。また、豪華列車ロイヤル・リビングストン・エクスプレスは昔ながらの蒸気機関車で、往復3時間ほど。カクテルとディナーを楽しみながらの滝観光が楽しめる。機関車は20世紀初頭にザンビア産の銅を運んだものがそのまま使われている。

 また、月に3日だけの満月の晩は、夜の滝の水煙に光が反射して虹がかかる「ルナ・レインボー」という珍しい現象も見られる。天候にもよるが、ツアーの時期が合えば見学に組み込んでみたい。


高額ツアーや女性にも勧められる
ザンビアのラグジュアリーホテル

ロイヤルリビングストンホテルへはザンベジ川をクルーズしながら訪れることができる 部屋はコテージタイプ。窓を開けるとシマウマがいることも  ザンビア側から訪れる場合、宿泊地として利用できるのが「ザンビア・サン」や「ロイヤル・リビングストン」だ。川沿いにあるテラスからはビクトリアの滝の水煙が望め、景観もよい。いずれもビクトリアの滝までは徒歩約15分の好立地で、宿泊客は国立公園の入場料が無料。好きなときに滝を見に行くことができるのもアピールポイントだ。特にロイヤル・リビングストンは白亜のコロニアル調の建物でアンティークな調度も揃い、スパも設けてある。ラグジュアリーツアー、女性にはすすめたい施設だ。

ザンベジサン客室。MICE施設もあり、日本から300人のMICE団体を受け入れたこともあるそう  ホテルを運営するサン・インターナショナルでは、ザンベジ川のリバークルーズや、先述のロイヤル・リビングストン・エクスプレスも運行している。ザンベジ川のクルーズは陸上のゲームドライブとは違い、ワニやカバなど水棲の野生動物たちが見られ興味深い。また同ホテルの主な外国人宿泊客はアメリカや英国、ドイツなど欧米が中心。ビジネスマネージャーのアガタ・ソブクザク氏によると日本人客は僅か数%に過ぎず、「日本市場の拡大をはかりたい」と話す。