ANAHDと全日空が組織改正-経営管理機能を強化、業務集約で効率向上も

  • 2015年2月24日

 ANAホールディングス(ANAHD)と全日空(NH)は4月1日付で組織改正を実施する。

 ANAHDでは、「グループ経営戦略室」を新設。今まで経営戦略を担当していたグループ経営戦略部を再編し、経営企画機能を担う「経営企画部」と、航空付帯事業と関連事業を所管する「事業推進部」の2つを戦略室の下に新たに据えた。また、同室管下に「経営管理部」を新設し、財務企画・IR部の原価・計数機能を移行する。同HDによると、戦略立案における機能の明確化と、原価・計数機能を融合したグループ経営管理機能の強化をはかることで、グループ全体の企業価値向上の更なる推進をめざすとしている。

 また、コーポレートコミュニケーション室を新設し、管下にグループ広報部とグループ総務部を移行。広報やCSR、SNS、企業広告などを活用したコーポレートブランドの価値向上に向けた推進体制の強化をはかる。

 NHでは本社に「企画室」を新設し、既存の企画部を管下に移行。さらに、「経営管理部」を新設する。経営計画機能と原価・計数機能を融合することで、収益ベースの経営管理の強化をはかる方針だ。

 また、オペレーションサポートセンターでは、空港オペレーション推進部を廃止して「空港センター」を新設。その下に「空港業務サポート部」と「空港業務推進部」を設置する。空港サポート機能の責任や権限を明確化し、委託管理・品質管理の強化と、各空港に対する業務支援、教育訓練支援の体制を強化、充実させるために実施するもの。空港オペレーション推進部が有する空港業務に関する業務設計機能は、品質推進部に移管する。また、現在オペレーションサポートセンター管下にある国内各空港支店や空港所について、空港センターの下に移行する。

 客室センターでは、訓練センター客室訓練部と客室センター客室乗務三部サービス訓練課を再編し「客室訓練部」を新たに設ける。客室乗務員に関わる訓練関連を集約し、一貫した訓練体制の構築により、訓練の質と効率の向上をはかる。フライトオペレーションセンターでは、フライトオペレーションセンター基礎訓練部と訓練センター乗員訓練部を再編して「訓練推進部」を新設。機能を整理することで、効率的な運営を実施していく。

 営業センターでは販売計画室と法人販売室を廃止し、販売計画部と法人販売部を残すことで、重複構造をなくして業務効率の向上をはかる。このほか、整備センターでは整備センター管下に「e.TPS推進室」を新設する。