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NOE、独自キャラ「たびぞう」でブランド周知、スカイツアー30周年も

  • 2013年11月19日

左から時計回りにパンフレット、クリアファイル、マグネット エヌオーイー(NOE)は、オリジナルマスコットキャラクターの「たびぞう」を使用し、主にレジャー分野での認知向上と需要の取り込みを進めている。NOEレジャー営業本部副本部長の市野瀬真二氏によると、もともとは大阪支社で2012年にスカイツアーのプロモーションを目的として誕生したキャラクターだったが、2014年度がスカイツアーにとって30周年の節目であることもあり、今年度の上期商品からNOE全体のマスコットキャラクターとして全国で活用を始めた。

 全国での起用の背景には、スカイツアーがアジアを中心としたホールセール商品であるのに対し、昨年の尖閣・竹島問題以降、主力のデスティネーションへの需要が減少していることがあり、たびぞうを30周年に向けた「起爆剤」にしたいという。

たびぞうとNOEレジャー営業本部副本部長の市野瀬真二氏(右) 市野瀬氏は、キャラクターの使用による直接的な効果は「未知の部分がある」と認めつつ、「業績が悪いと、どうしても刹那的な集客や収益をねらってしまうところがあるが、長い目で見て中堅ホールセラー、まして我々のように専門店的な位置付けもある中で、スカイツアーというブランドを認知してもらう」ために、「急がばまわれ」の策を取ると説明する。

 現在たびぞうは、スカイツアーのパンフレットに登場しているほか、イベントへの出演、販売店の販促活動への参加などをおこなっており、販売店側からも引き合いがあるなど手応えを感じているという。また、マグネットやスマートフォンなど携帯端末用のイヤフォンジャックなどのグッズも作って活用しているところだ。

 今後は、「今年だけ、来年の30周年だけという風にはしたくない」との考えから、スカイツアーだけでなく熟年層を顧客とする新日本トラベルや、業務渡航事業への貢献もめざす。新日本トラベルでは、すでに顧客向け説明会でパンフレットラックにグッズを設置するなど取り組みをはじめている。

たびぞうはバックパッカーとして世界を巡った後、不況の中で日雇いアルバイトなどで生計を立て、苦労をしてNOEに入社したという設定。リュックには旅行グッズが入っている また、業務渡航事業についても具体的な計画はないものの、今年4月に代表取締役社長に就任した影山克明氏がレジャー事業とのシナジー効果の創出を目標として掲げており、今後の可能性を模索していく。9月に開催されたJATA旅博ではNOEとして業務渡航の顧客を招待して約200名が来場し、子連れ、家族連れの顧客がたびぞうと写真を撮影するなどしたという。

 なお、スカイツアーのパンフレットでの使用について、市野瀬氏は「忘れていけないのは、我々は旅行商品を売っているということ」と強調。「最近、パンフレットの中でのたびぞうの大きさがどんどん増していっており、これに頼りだすと本末転倒」であることから、バランスに配慮して用いていく方針だ。