ピーチ、エアアジアJ吸収は現時点でなし-自社の黒字化最優先

  • 2013年7月10日

 ピーチ・アビエーション(MM)代表取締役CEOの井上慎一氏は7月10日に開催した記者会見の場で本誌らの取材に応じ、エアアジア・ジャパン(JW)との統合の可能性について「(現時点では)ない。JWはMMとは全く関係ない会社」との考えを示した。

 全日空(NH)とエアアジア(AK)は6月25日、JWの共同事業を解消する合意書を調印しており、10月31日にJWはエアアジアブランドでの運航を終了する。11月からは新体制のLCCとして展開する計画で、NHが詳細を7月末に発表予定。

 井上氏は「NHからは何も聞いていない」と話し、「(就航して)まだ1年しか飛んでおらず、他社の面倒を見ている余裕はない」とコメント。「我々は事業として成功しているとは全く思っていない。(まずは)利益を出して、累積損失を一掃してから」と述べた。

 MMでは2012年3月の就航から5年度後にあたる、2015年度末の決算時の黒字化を目標に掲げている。井上氏は「(累積損失一掃に)全力を傾注している段階。ビジネスプラン通りに来ている」と状況を語った。