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現地レポート:南アフリカ、「質の高さに自信」、ブーム到来で販売拡大へ

  • 2013年6月27日

南アフリカの基本、ケープタウンとクルーガー国立公園
日本人を惹きつける奥深い魅力-INDABA2013ポストツアー

動物との距離が近いサファリ
パノラマルートで新たな一面も

フットスプルート空港に到着した時からサファリの雰囲気が満載。空港の待合室

 南アフリカのもう一つのハイライトが、ライオンやゾウなどの野生動物に出会うサファリ。北東部のムプマランガ州の「クルーガー国立公園」は、日本の四国とほぼ同じ面積を持つアフリカを代表する野生動物保護区だ。西側には私営の保護区が隣接しており、豪華なロッジがサファリとリゾートサービスを提供している。他の国々でもサファリを体験できるが、南アフリカは動物の種類が多く、ブッシュが多いために近い距離で見られるのが特徴だ。

野生動物との距離が近いのが、南アフリカのサファリの特徴

 今回、宿泊したのはフットスプルート空港のゲートから約15分の距離にあり、日本のツアーでも組み込まれることの多いカパマ・リバー・ロッジ。1万3000ヘクタールの保護区内に4軒のロッジを持つ、カパマ・プライベート・ゲームリザーブの1軒だ。総客室65室、最大約200名が宿泊可能で、クルーガーのサファリロッジでは最大規模だという。コンファレンスルームの機能のある朝食・昼食会場と、アフリカンスタイルのバーベキュー「ボマディナー」の会場は大小2ヶ所を用意しており、グループ利用も可能だ。

カパマ・リバー・ロッジのスパ・エリア。敷地内にシカなど草食動物がやってくることも

 サファリロッジの楽しみ方だが、サファリは早朝と夕刻に行ない、その間はプールやスパなどでゆったりと過ごす。夕食時のボマディナーではレンジャーが同席し、その日のサファリの成果や野生動物について会話を楽しむのが通例だ。英語に自信がない場合は苦手に思うかもしれないが、サファリの文化として伝え、添乗員や日本語ガイドがうまく橋渡しするサービスができれば、特に知的好奇心の旺盛なシニアには喜ばれるかもしれない。

ブライデリバーキャニオンは緑で覆われた渓谷としては世界最大規模。これまでのドライな大地と異なる緑の多さに驚く

 また、ロッジは各施設で規模やサービスなどの特徴が異なるといい、1つの旅行の中で複数のロッジに滞在するのも、サファリの通な楽しみ方だという。ポストツアーに参加した富裕層を顧客とする旅行会社は、「アフリカのリゾートの人気が出てきているが、実際に滞在して売れると思った」と手ごたえを感じていた。

グラスコップの「ハリーズ・パンケーキ」。炭酸水を使っているので生地がふわふわ

 クルーガーと組み合わせたいのは、世界3大渓谷の一つ、ブライデリバーキャニオン。景観美が広がるパノラマルートを辿り、カパマ・リバー・ロッジからは約1時間30分で最初の展望ポイント、スリーロンダベルズに着く。リスボン滝、ゴッズウィンドーなど緑に覆われた渓谷や水量の豊かな川や滝の景色に、これまでとは違う印象を受けるだろう。世界一おいしいといわれるパンケーキやシルク製品で人気の店があるグラスコップなど、土産物を買いに立ち寄れる小さな町も点在し、日本のツアーにも組み込まれるようになってきた。現地手配を担当したデスティネーションコンサルタンツ(DCI)も、パノラマルートを積極的に提案していく考えだ。