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インタビュー:エクスペディア・アフィリエイト・ネットワーク(2)

市場特性に合わせて技術提供
すべては「人」のため

-他国の成功事例は

フレッチャー よく聞かれるが、最善の策はそれぞれの市場で顧客の特徴や彼らが何を求めているかを理解し、それを提供することだ。他国の成功事例をコピーするだけでは失敗するケースもあるということは留意が必要だ。

 そうした中で、私が好きなのは例えばjustbook.comだ。素晴らしいサイトで、とてもシンプルながら非常に大きい高画質の写真を多用している。消費者は写真を重視しており、クチコミも重要ではあるが、写真はその信頼性を高める。また、クローズドな会員制をとっていることもユニークだ。

 全体的に、顧客が望むものを真に理解しそれに対して自らの商材をどのようにカスタマイズするかを知っているサイトが成功していると思う。また、サーチエンジンは、現時点では旅行関連サイトへのトラフィックの多くを生んでいるわけではないかもしれないが、今後は増えていくだろう。サーチエンジン内での競争も考えなくてはならない。


-オフラインの旅行会社にとってのテクノロジーの重要性をご説明ください

フレッチャー オフラインでは、トーマス・クックやオーストラリアのフライトセンターは大きなパートナーだ。彼らは現実の店舗を構えて営業しているが、EANのサービスを利用することで数多くのホテル数を扱えることだけでなく、顧客が旅行を決定する際に役立つ数多くの情報も利用できる。また、予約や変更などの手続きも容易だ。

 これまでも、旅行の分野には表面的には見えない形であったとしても常にテクノロジーがあった。旅行会社の社員は自らの知識や経験を生かしてお客様を理解し、最善のご提案をするだろう。そして商品を棚から取り出すかもしれない。これもある種のシステムだ。

 我々の技術は、このプロセスをより合理的にすることができる。お客様を理解するために必要な、例えば季節など基本的な情報を入力すれば最適なデスティネーションとディールを提示するシステムもある。全世界のことをすべて知ろうとするのは不可能だろう。

 全体としてオフラインからオンラインに移行していることは間違いなく、そうした中では技術やサーチエンジン、モバイルなどへの知識が求められていく。我々は膨大なテクノロジーやツールを提供するとともに、顧客が成功するために次に進むべきはどこかのアドバイスももちろんおこなうことができる。