ILTMJapan、京都で初開催-日本の富裕層市場に期待

  • 2013年3月12日

商談会は12日、13日の2日間、ザ ソウドウ 東山 京都で開催  富裕層向けの旅行商談会「ILTM Japan(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット・ジャパン)」が3月11日から13日まで、京都で開催中だ。日本でILTMが開催されるのは今回が初めて。3月12日に開催した記者会見で、ILTM主催社のリードトラベルエキシビジョンズ代表取締役社長のリチャード・モルティモア氏は「日本の富裕層は世界第2位の(規模の)市場。日本は大きなポテンシャルを持っている」とし、日本の富裕層に対し、海外の情報を提供することでラグジュアリートラベルの促進をはかりたい考えを示した。

(左から)リードトラベルエキシビジョンズ代表取締役社長のリチャード・モルティモア氏、ILTMラグジュアリーポートフォリオ・エキシビジョンディレクターのアリソン・ギルモア氏  同氏は富裕層の海外旅行について「(ニーズが)特徴的で特別な手配が必要。旅行会社はスペシャリストになるべき」とコメント。ILTM Japanは日本市場に特化したイベントであり、日本人の海外旅行と訪日旅行それぞれに興味が高いセラーが出展していることから、情報を得るのによいチャンスだとした。

  また、同社ILTMラグジュアリーポートフォリオ・エキシビジョンディレクターのアリソン・ギルモア氏は、富裕層の訪日旅行について「ラグジュアリー・トラベルの鍵は人がおこなうサービス。日本はすばらしいサービスをもっており、(訪問先として)ポテンシャルが高い」と述べた。言葉の問題についても、十数年までは言語の壁が高かったが、今は外国語案内表示などが整備されており、旅行するのにほとんど問題はないという。

 その一方、日本に関する情報が海外では少ない点を課題として指摘。「ILTMとして、ラグジュアリートラベルのトレンドを紹介するなかで、日本がデスティネーションの1つとなるよう傾向を作っていきたい」と意欲を示した。

京都市長の門川大作氏は和服で登場。京都開催の喜びを語った  ILTM Japanは来年以降も毎年日本で開催していく予定。12日、13日に開催する商談会は国内外のセラー約50社、バイヤー約60名が参加する見込みだ。ILTM日本地区代表でザ・リョカン・コレクション代表の福永浩貴氏は、セラーについては富裕層をターゲットにした質の高い出展社を精査しながら、徐々に規模を拡大していきたいとした。

建仁寺のパーティーでは、観光庁長官の井手憲文氏が乾杯の音頭をとった  なお、11日には京都市長主催のウェルカムパーティーが建仁寺で開催。京都市長の門川大作氏は「人口100万以上の都市で、1000年以上『都』であり、文化、芸術が絶えずに発展し、新たに生まれている街は京都だけ」と京都の魅力をアピールした。さらに、訪日旅行者への取り組みとして、24時間多言語対応のコールセンターや、今夏までにバス停や地下鉄など630ヶ所でWi-Fiが活用可能になるなどIT環境の整備も実施していくことなどを紹介した。