ANA、国際線座席11.2%増に、北米強化-12年度事業計画

  • 2012年1月17日

 ANAグループは2012年度、国際線の座席供給量を前年比11.2%増と拡大する計画だ。1月17日に発表した2012年度の航空輸送事業計画に盛り込んだ。

 ボーイングB787長距離国際線仕様機を活用し、北米路線を拡充する。すでに発表済みだが、2012年度下期に成田/シアトル線を新規開設する計画で、2012年度中に成田/サンノゼ線の開設もめざす。さらに、成田/北京線や関空/北京線の大型化、中部/上海線の運航再開などを実施する。日中航空交渉の合意後には羽田/北京線、羽田/上海線の増便も計画しており、こうした路線網の拡充により、ネットワークキャリアとしてのビジネスモデル強化をめざす。

 また、増便予定の羽田/北京線、羽田/上海線はダブルデイリーに拡大。成田/北京線は7月1日から、関空/北京線は3月25日から、それぞれボーイングB767-300ER型機に変更する。

 国内線事業でもB787型機を活用。2011年度に就航した羽田/岡山、広島、伊丹、山口宇部、松山の5路線に続いて、2012年5月には羽田/福岡、鹿児島線に投入する計画だ。上期中には羽田/熊本線への投入も予定しており、下期も受領スケジュールに応じて順次投入路線を増加する。

 また、日中航空交渉の合意までの期間にも発着枠を有効活用するため羽田発着路線を暫定的に拡充するほか、伊丹発着路線の増便や福島線の開設も予定している。このほか、機材稼働の効率化をはかるため、成田/新潟線の開設、福岡/宮崎線の再開、福岡/新潟線の増便など、利便性向上をはかる。

 さらに、岩国空港民間利用再開を受けて、48年ぶりの定期便となる羽田/岩国線を2012年度下期に1日4便で開設する予定だ。


(※国内を含めた路線便数計画の詳細は2ページに掲載)