日本旅行、夏の欧州チャーター7月ほぼ完売
8月以降、手控えの反動に期待

  • 2011年6月7日

 日本旅行の夏の欧州チャーターの販売が伸びている。札幌を含む東日本は7月に5本を設定し、月末に若干空席があるものの、ほぼ完売といえる状況。8月は出足が遅かったが、5月末から6月にかけて予約が2桁増で前年を超えてきた。日本旅行営業企画本部海外旅行事業部マーケティングチームマネージャーの七海聡子氏は、「手控えていたお客様の反動がでてきたのでは」と話す。「7、8月の受注は6月末まで勝負できる」ととらえ、引き続き販売を強化していく方針だ。

 日本旅行では今年、前年の7倍となる約3000席の航空座席数を確保。成田や札幌、関空、広島、松山など全国から29本のチャーターを設定した。東日本では、日本航空(JL)のイタリア線撤退などの影響で足りない供給量を補うねらいで、合計16本を設定。一方、減便により全体的な座席供給量が減少した西日本市場に対しては、ヨーロッパ方面のてこ入れをするかたちでスイスや北欧、中欧、イタリア、ドイツなど多方面のチャーターをそろえ、合計13本を設定した。

 これまでのところ、東日本では通常よりも予約の出足が遅く、予約が早期化すると見込んでいたファミリーを含め予約時期が後倒しになっているという。こうした顧客の需要動向にあわせ、例えば5月中旬までの申込み特典の期限を延長するなど、販売面を工夫。8月は7月から9月までで最多となる15本のチャーターを設定しているため、動き始めた需要を確実に取り込む考えだ。