トルコ航空、11年度はインディビと業務渡航に注力−ビヨンド販売も強化

  • 2011年4月20日
 トルコ航空(TK)は2011年度、FIT/インディビ、業務渡航、ビヨンドの取り込みを強化する。トラベルビジョンのインタビューに応じたTK日本支社長のトゥーバ・トプタン・ヤブズ氏によると、2010年は成田路線の増便や同日乗り継ぎ可能都市の充実により、ビヨンドのシェアが2009年の11%から21%に拡大したという。また、ほぼレジャー層だった顧客層のうち、業務渡航シェアが20%になるなど、今後の業務渡航需要の取り込みに期待がかかっていた。エジプトの政情不安や東日本大震災の影響で、目標値の変更はあるものの、3つのターゲティングは変更せず、本格的な活動開始に向けて旅行会社とコミュニケーションをとりながら取り組んでいく。

 ヤブズ氏は、2010年の週4便から6便への増便や、スケジュール変更による同日乗り継ぎ可能都市が2都市から20都市に拡充するなど、「これまではグループが中心だったが、インディビやFITにも注力できる」と自信を示す。ただし、グループを維持しながら取り込む方針だ。また、冬はビヨンド、夏はトルコなど、時期にあわせた選択肢を提供することで、ビヨンドを含め年間でバランスよく顧客を取り込んでいく。さらに、週6便になったことで業務渡航市場への働きかけを強める考えで、TKが強みを持つ中欧アジアやCIS、中近東などへのネットワークを武器に、取り込みを強化する。

 ただし、2011年はエジプトの政情不安で通常であれば2月以降好調なエジプトツアーで、2ヶ月間で2500人以上というキャンセルが発生。さらに、3月の震災の影響により、「厳しいスタートダッシュとなった」ととらえている。一方で、「航空業界はどんなことが起こっても影響を受けるのが早い。状況にあわせて戦略をたてていく」ことが重要だと話しており、まずは旅行会社とのコミュニケーションを緊密にし、要望や提案に対し素早く対応していく姿勢だ。こうした中、被災地の支援についても、「航空会社としてできることをする」との考えで、被災地へ1.5リットルの水を1000本寄付したり、キャンペーン運賃を設定。また、旅行会社からの提案でチャリティーツアーにも参画している。

 なお、3月28日には新たなコンフォートクラスを導入した新機材を成田路線に投入。コンフォートクラスのロードファクターは震災後に減少したが、一部フライトでは約半数の予約を維持していることから、今後の販売に期待がかかる。


※インタビュー記事は後日掲載予定


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