中国旅行懇話会、日中間は観光がカギ、莫氏の視点で新たな旅行素材を提案

  • 2005年1月20日
 中国旅行懇話会と中国連絡協議会は合同で記念講演会を開催した。講師を務めた在日中国人ジャーナリストの莫邦富氏が「観光客が『日中友好のカギ』」をテーマに、自身の経験から感じる日中関係の今後、および観光について語った。莫氏は「これまでのように政府主体の交流ではなく、国民を中心にするべき」と述べ、その方法は観光にあると断言。「両国民が自分なりの対日、対中感を持つことを切り口にした企画もある」と、旅のアイデアを提案した。
 例えば、現地で日系企業の就職活動をする日本人女性が増えていることに着目し、就職目的で企業を訪れる旅を提案。また、「中国へ行ったことはないが、莫氏の視点で中国株について教えてほしい」との手紙を受け取った経験から、現地で成長株を発見する旅など様々な案などを披露した。また、旅行以外でも「留学先が北京に集中しているが、寧波、珍道、など発展しつつある都市で生活すれば、本人も一緒に成長できるのでは」と新たな滞在先を提案した。
 また、日本でも観光先として人気が高まる上海については、近郊の寧波との組み合わせを提案。2年後には杭州湾に橋が開通する予定で、移動距離は2時間に短縮し、アクセス利便が向上。寧波について「清潔、食、治安の3拍子が揃っている。茶館も多くあり、ゆったりと上品な旅ができるだろう」と、特に若い女性に最適とした。そのほか、若い女性向けにはドイツ植民地時代の建築物が残る山東省の青島や、四川料理が美味しい重慶を勧めた。