travelvision complimentary

1人社長のリアル-MATCH 松宮英範氏

  • 2024年3月12日

 早いもので、もう3月。私のコラムも3回目となりました。MATCHの松宮英範です。旅行会社に26年勤めた後、脱サラ・起業し、主に宿泊施設のプロデュースをやっております。さて、前2回では旅行業界の独立起業の経緯などに関してお伝えしました。今回は現在進行形、今の働き方をご紹介します。

MATCH

 会社といっても、設立から4年経った今でも社員はゼロ、1人だけで経営しています。前期までは顧問税理士もなく、オンラインの経理ソフトを使い、決算まで自分でやっていました。法人設立初年度など役員報酬(給料)までゼロで、まずは会社にお金を残そうとしていましたが、ようやく税理士先生ともお付き合い出来、今は、自分で自分の給料をいくらにし、毎年少しずつ上げていくのを楽しみに、1人会社の経営を謳歌しています。

 前回、規制緩和で会社を作るのは簡単になったとお伝えしましたが、DXのお陰で会社の経営も随分楽になったと思います。会計ソフトもしかりですが、私の営業最強ツールは、すっかりお馴染みになったオンライン会議ツールです。まだ誰もその存在を知らないコロナ前、とあるコンサルにそのツールを紹介された時は、全く理解出来ませんでした。会わずにオンラインでご教授いただく?録画もできて便利?ベンリでしょうね、ははは…新しい物への心のバリアーは強いのです。

 ところが今、私の会議や打ち合わせはほぼ全部オンラインです。移動時間がないので、一日いくつも打ち合わせ出来ます。新規セールスも、コロナ前にZOOMでいいですか?何て言おうものなら、俺と話ししたければ、すっ飛んで来て30分前から会議室の前で待っとけ!という感じの反応だったと思いますが(違うかもしれませんが)、今は誰1人として拒否反応を示す方はいらっしゃいません。むしろ、他の方々からのセールスや新規コンサル相談も、ほとんどオンライン希望となっています。

MATCH

 これは、寂しいとか希薄とか、そういう感想を持つ必要は一切ありません。営業マンもいなくて、1人で会社経営している身としてはこのオンラインで、違和感なくすんなり話を聞いてもらえる環境は大変ありがたく、これがなければ、私の身は今、遡上後の北海道の鮭の用にボロボロで、こうしてコラムを書く余裕なんてなく、日本中をあちこち毎日移動していたことでしょう。そしてその分、リアルでの打ち合わせは、顔と膝を突き合わせて、より密度の高い充実した時間となります。

次ページ>>社員雇用か、業務委託契約か