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インハウス旅行会社に聞く コロナ禍との戦い―ダイセルグループの共栄殖産 梶田宏之氏

  • 2020年12月14日
-お客様との接点を維持することも難しい状況ですね

梶田 出張者に対してはCOVID-19関連の情報の提供は行っていますが、人事部からも同様のレクチャーはあり、最新の情報はたびレジなどからも得らえるので、十分に貢献できているとは言いづらい状況です。今後は保険代理店であることを活かし、保険会社経由で入る特殊な情報などがあれば共有していきたいと考えています。

-COVID-19収束後の業務出張需要についてはどのように見ておられますか

梶田 ダイセルグループは海外に工場を持っています。品質管理や教育については人を赴任させれば済む話ではあるものの、今後の状況を考えると赴任者を多数置くことにもリスクがあるでしょう。会議目的での出張は減ると思いますが、オンラインのみで品質を保証することは難しいため、その部分での出張はなくならないと考えています。

 また、相手の国柄にもよりますが、新規営業やM&Aなどについてもオンラインでは難しい側面があります。加えて、しばらくは対面での商談を好む世代が活躍する時期が続くと思いますので、少なくとも自社グループに関しては、6割から7割まで戻るのではないかと想定しています。

-海外出張に一定数の方が行き始めるのはいつ頃になると思われますか

梶田 東京オリンピック・パラリンピックの成功、ワクチンの普及などにより感染のリスクマインドが下がれば、早ければ来年秋以降に需要が戻り始めるのではないかと期待しています。先日カンタス航空がワクチン接種を義務化するというニュースがありましたが、他の航空会社も追随することになれば、より航空機を利用しやすい環境にもなるでしょう。

 今は辛抱のときですが、インハウス旅行会社である利点を活かし、グループの出張者に安心感を持って海外に出てもらえるよう、準備を整えていきたいと考えています。

-ありがとうございました