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スターフライヤー、台北線は10月末-20年度までに中韓線検討

  • 2018年5月7日

 スターフライヤー(7G)はこのほど、2015年度から20年度までの中期経営計画について、18年度以降のローリングプランを策定し、今冬ダイヤで予定していた国際線の運航再開を10月28日から実施すると発表した。昨年10月末に発表した台北(桃園)/北九州、福岡、中部線就航を、それぞれ1日1便で開始する計画で、関係当局の認可取得が前提。運航機材はすべて全150席のA320-200型機で、年平均で7割以上の搭乗率をめざす。7Gによれば3路線は20年度には「ほぼ黒字化」する見通しという。

 7Gによれば、桃園と福岡が混雑空港でスロットが確保しにくいことなどから、現時点で運航スケジュールは未定だが、8月以降を目処に発表するという。主なターゲットは30代と40代のレジャー目的の旅行者。このほか、20代、シニア層、出張者も取り込みたい考えで、日本発と台湾発の割合はスケジュール次第という。

 福岡線は、日系FSC2社が運航していないことから訪日外国人・日本人ともに安定した需要を予想。北九州線については、7Gの本社がある北九州空港が24時間利用可能であることなどから就航を決定した。中部線は「今後のネットワークを考えて就航を決定した。拠点化についても検討している」という。

 そのほか、19年6月から20年度中までを目途に中国、韓国、香港など北東アジア路線の開設も検討する。機材については今年の6月と10月、19年6月にA320-200型機を1機ずつ受領するほか、来年1月にリースしていた同型機1機を返却されることで12機体制とする予定。


▽20年度は売上目標などを上方修正、18年度は増収減益

 ローリングプランでは、17年度の業績や国際線就航などの効果を勘案し、20年度の業績を上方修正。昨年5月に発表した17年度以降のローリングプランと比べて、売上高は5億円増の455億円、営業利益は1億円増の25億円、当期純利益は1億円増の14億円とし、経常利益については24億円で据え置いている。17年度業績比では、売上高は19.4%増、営業利益は12.9%減、経常利益は12.2%減、当期純利益は25.5%減で、国際線の再参入に伴う費用で増収減益を見込む。

 17年度の業績は、売上高は前年比9.2%増の380億9500万円、営業利益は6.2%減の28億7000万円、経常利益は8.4%減の27億3300万円、当期純利益は2.7%減の18億7800万円。各利益の減少は、国際線就航に向けた調査やプロモーションの準備などによるものという。