長野の「あずみ野 河昌」が破産申請へ、負債3.7億円

  • 2017年4月26日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、長野県大町市で旅館「あずみ野 河昌」を経営していた河昌は3月31日に事業を停止し、弁護士に破産手続きを一任した。負債総額は約3億7000万円。

 同社は1972年に設立。もとは大町市内で割烹料亭を経営していたが、翌年には立山黒部アルペンルートの観光拠点として開発された大町温泉郷に進出し、旅館業を開始した。小規模ながら高級旅館として知名度を高めたほか、納豆菌を利用した乾麺「おざんざ」を開発し、名物として販売。98年3月期には、売上高約2億1000万円を計上していた。

 しかしその後は観光客の減少などから低迷し、近年の年間売上高は1億円を割り込み、2016年3月期には約5000万円まで低下。過去の設備投資に伴う借入金の負担が重くのしかかり、資金繰りにも窮して今回の措置となった。