旅行業・観光業DX・IT化支援サービス
itt TOKYO2024

インタビュー:アメリカン航空日本地区営業部統括本部長の永井氏 [PR]

イメージ一新の大規模リニューアルを実施
ネットワークとプロダクト双方の利便・快適性を強みに

-2016年11月には機内プロダクトを刷新されました。その背景と理由を教えてください

永井 2011年のチャプター11の申請から経営再建を経て、設備投資をおこなえる段階になった。会長兼CEOのダグラス・パーカーや社長のロバート・アイソムは「常に変わり続けることがエアラインとして継続し、発展することに繋がる」とのメッセージを強く打ち出しており、これが経営戦略に反映されている。プロダクト刷新もその一つだ。

 プロダクトは競争力の重要な要素だが、過去には我々の強みである中南米、カリブ、メキシコ方面の路線でも、お客様から「機材が古い」というご指摘をいただいていた。また、JLとの太平洋路線におけるPJBの観点からも、しっかりしたクオリティを提供する必要があった。

 プロジェクト着手から導入に至るまでの期間も約2年から3年の時間を費やした。これまでのイメージを一新するためにも、大規模なリニューアルになった。私も実際に搭乗して体験したが、過去のプロダクトと比べて格段に変わっている。快適性はかなりのレベルだ。


-具体的に、どのように変わりましたか

永井 最近では標準となりつつあるが、ビジネスクラスではフルフラットシートや全席から通路へのアクセスが可能な座席配置を採用したほか、米系キャリアで初めてバーコーナーを設置した。また、全クラスでWiFiをご用意しているが、飛行時間全てでご利用いただけるプランでも19米ドルとリーズナブルな料金設定だ。

 機内エンターテイメントでも約300チャンネルの映画とテレビがあるが、その3分の1が日本語対応されている。さらに、マルチデバイス化にあわせ、電源のUSBポートをビジネスクラスで2つ、エコノミークラスでも1つ搭載した。

 こうしたハード面の変更は技術革新とのいたちごっこになるが、現状では業界をリードする内容になっていると自負している。以前から運航しているボーイングB777-200型機でも、内装からすべて刷新しており、機内に入れば新機材とまったく変わらない印象を受けるはずだ。

 これ以外にも、機内食はJLの機内食を参考に工夫し、ビジネスクラスでは日本食も提供している。アメニティはコールハーンと、それ以外でも有名ブランドを中心にコラボレーションを実施。昨年はコールハーンの銀座の店舗でコラボイベントを開催した。こうした取り組みは弊社としては初めてで、今後も長期にわたって関係構築をしていく予定だ。

 このほか、プレミアムエコノミークラスも順次導入し、日本路線では8月5日から成田/ロサンゼルス線に投入する。プレミアムエコノミーでは、機内において専用の新シート、ノイズ低減機能付きのヘッドフォンや枕、アメニティキットなどをご利用いただけるほか、優先搭乗のサービスもご提供する。

 こうしたプロダクトの刷新についてのお客様のフィードバックを見ると、座席の快適性をはじめ、機内食やアメニティなど総合的に高評価をいただいている。これを踏まえ、次はソフトの部分、サービスのさらなる向上に取り組んでいく。