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入社式トップ訓示、若い力とともに環境変化に対応、成長へ

  • 2017年4月3日

日本旅行:88名入社
代表取締役社長 堀坂明弘氏

日本旅行  皆さんにとって今年は、学生から社会人になる人生の大きな節目の年となる。私にとっては社長として初めて新入社員を迎える特別な年であり、日本旅行にとっては新たな中期経営計画「VALUE UP 2020」の初年度となる。

 新たな中計の開始にあわせて、「企業ビジョン」を「交流に関するあらゆる分野のサポートを通じて、お客様の求める価値を実現する、活力ある企業グループ」と定めた。「お客様の求める価値」については具体化し、「お客様」「地域」「社員」「株主」に取り組みの方向性を示した「目指す姿(4つのValue)」も策定した。

 「目指す姿」とは、「お客様が求める『3つのS』を実現する」「地域の魅力を磨き上げ、幅広く発信していく」「自信と誇りに満ちた、夢のある企業グループをめざす」「JR西日本をはじめとする株主価値の向上に寄与する」の4つだ。「3つのS」とは、「感動と満足(Satisfaction)」「課題の解決(Solution)」「安心と安全(Security)」をさす。

 「企業ビジョン」と「目指す姿」を実現させるために、「VALUE UP 2020」では、計画の具体化に向けた戦略として「マーケットの変化への対応」「事業ごとの価値の向上」「人材の活性化」の3つを挙げている。マーケットインの発想によって顧客の期待を上回る提案をするとともに、各分野で当社の強みを確立していきたい。「人材の活性化」については、社員1人ひとりが目標を持ち、働きがいがあり、女性社員もさらに活躍できる環境の充実に向けて、働き方改革を進める。

 今後、我々が益々飛躍していくためには、若い感性と、既成概念にとらわれない柔軟な発想や行動力が必要不可欠だ。新入社員の皆さんは、新しい中計のスタートを切る年に入社したことをしっかりと受け止め、計画を実践する一員として力を存分に発揮し、将来を切り拓く中心的な存在になってほしい。

エイチ・アイ・エス(HIS):681名(うち外国人53名)
代表取締役会長兼社長 澤田秀雄氏

HIS  HISは創業から37年目を迎え、現在は世界中に528拠点を展開しており、さらに数年で1000拠点まで増やす計画だ。OTAとの競争に対抗すべく、システム開発も進めている。皆さんの新しい力で、お客様に旅行を楽しんで感動していただける、世界ナンバーワンの旅行会社にしていきたい。

 HISグループは現在、旅行やテーマパークに次ぐ第3の柱として、ホテル事業を拡大している。新会社を設立し、5年以内に100軒のホテルを運営する計画だ。「ロボット事業」「植物工場」「エネルギー事業」への挑戦も加速させる。

 将来の事業を牽引し、背負うことになる新入社員の皆さんには活躍の場が沢山ある。現在の目標をいかに継続するかが、これからの皆さんの成長にとって非常に大切なポイントになる。自分自身の人生の目標、会社における目標を、短・中・長期的に分け、目標と夢をしっかり定め、その第一歩を踏み出して継続していってほしい。

 HISグループのモットーである「明るく・楽しく・元気よく」を念頭に、大きな夢を持ち、自分で考えて行動して経験を積むことで、見識が高まり夢に近づくことができる。そうすることで皆さん1人ひとりがHISグループの成長の原動力となり、将来の発展に寄与し、グループの大きな躍進につながる。

阪急交通社:52名
代表取締役社長 松田誠司氏

阪急交通社  当社は基本方針として「常に変化を求め、お客様の声に応える『旅』の創出で、社会に必要とされる企業をめざす」を掲げている。変化に対して決して受け身にならず、我々の方から変化を求め、お客様の志向に目線を据えて、要望に応える商品やサービスを創り出すことで、世の中に必要とされる企業をめざそうという考えだ。

 過去5年間を振り返ると、中国や韓国との外交問題、欧州におけるテロの発生、国内における震災と、3つの外的な問題があった。さらに業界内では、顧客にとって利便性の高いOTAが台頭したり、昨年にはアウトバウンドの約1700万人に対して、インバウンドが過去最高の2400万人を超えるなど、我々を取り巻く環境は目まぐるしく変化している。

 そのような状況のもと、中期経営計画では、主力の募集型企画旅行、法人団体や業務渡航、インバウンドのそれぞれにおいて伸びしろのある課題を設定し、達成に向けて全従業員が一丸となって取り組んでいきたいと考えている。そこで新入社員の皆さんには、心がけてほしいことが3つある。

 1つ目は、自ら汗をかいて働くことを好きになること。2つ目は、変化を当たり前のこととして捉え、変化を求めること。3つ目は、頭のなかに「白紙の部分」を持ち、相手に対して「聞く力」を持つこと。これらの3つを実践することによって、顧客に支持される商品やサービスが生まれ、自らも成長することができる。真に社会から必要とされる企業をめざし、ともに頑張っていこう。

東武トップツアーズ:147名入社
代表取締役社長 坂巻伸昭氏

東武トップツアーズ  当社は東武鉄道グループの旅行会社で、まずは「沿線の流動人口の増加」という新たな戦略を実践する役割が、グループ会社のなかでも重要であることを認識してほしい。旅行業界は転換期を迎えているが、そのような状況のなかで我々は、昨年に2020年を最終年度とする中期経営計画を発表した。基本は「チャレンジ&ドゥ」で、常に自分のできることを考えて実践することが大切になる。

 皆さんには3つのことをお願いする。1つ目は夢を持つこと。旅行は楽しいものであり、皆さんが夢を持ち、顧客に楽しい提案をすることが必要になる。2つ目は出会いを大切にすること。色々な人との出会いが自分にない何かを得るチャンスになる。3つ目は時間の概念を持つこと。学生時代は時間に余裕があったと思うが、社会人に余裕はない。限られた時間をどう生かすか、しっかりとした考えを持ってほしい。

 社会人として働くことは、仕事に責任と義務を負うということだ。夢を持つことで苦難に耐え、出会った人とともに考え、限られた時間のなかで結果を出してほしい。

 当社の財産は「人」だ。人が主人公であり、人の成長が会社の成長につながる。3つのことを常に意識して、社会人として、人間として成長してほしい。

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