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インタビュー:マリアナ政府観光局GMの一倉隆氏

近さ・気軽さで新しい旅を提案
キーワードは「3つの3」

-具体的にはどのようにプロモーションされていくお考えでしょうか

一倉 ブランディングを再提案する。コアターゲットは20代と30代の情報に敏感な女性層で、既婚、未婚は問わない。次いでファミリーやアクティブシニア、そして自転車やマラソンなどスポーツなどのSITの獲得にも取り組む。

 メッセージは、3時間で行けること、2泊3日でも楽しめること、そして3つの島があるということ。私はこれを「3つの3」だと思っている。また、自治領ではあるけれどもアメリカであること、そして自然もポイントで、週末だけで気軽に行けてリフレッシュできるような旅行、あるいは新しい休みを提案したい。

 そのためのタグラインは「3連休はマリアナ」とした。現在のHTJのキャンペーン「有休ハワイ」は、おそらく4泊または5泊がミニマムになると思われるが、サイパンは本当に週末と祝日だけで行けることを打ち出す。「マリアナ」は、耳に新しい言葉として選んだ。


-課題は何でしょうか

一倉 今の20代女性はサイパンという言葉すら頭のなかにないのではないか。デスティネーションとして認識していただけるようにメディアの仕込みもしたい。

 各島のテーマカラーも設定する。本局との話し合いのもと、テニアンは、唐辛子を食べるイベント「ホットペッパー・フェスティバル」から赤、ロタは3時間で行けるデスティネーションながら俗世界と隔絶された環境で自然も豊富であることから緑、そしてサイパンは青となった。

 また、ビジュアルも変えていく。旅行会社などで使っていただけるように、自然写真家の高砂淳二さんにお願いし3島の写真を撮影していただく。来年度の上期パンフレットなどからご利用いただけるのではないか。

 さらに、行っていただきたい場所、知っていただきたいものなどを「30トレジャー」として取り上げる。現時点ではサイパンで15点、テニアンとロタで5点ずつ、そして3島共通の文化や産品などで5点とする予定だ。

 このほか、来年1月にはウェブサイトもリニューアルする。旅行会社やホテルへの動線などコンバージョンにつなげることも意識している。