鳥取、観光関係者が風評対策で初動、情報発信を本格化

  • 2016年10月25日

▽県は「観光キャラバン」も、訪日はファム強化

鳥取県の災害被災地応援サイト  鳥取県は24日夜に「災害被災地応援サイト」を開設して、災害支援のためのふるさと納税に関する情報などとともに、県内の道路状況や観光施設の情報などを掲載。また、今月16日に「とっとりふるさと大使」に任命された同県出身女優の瀧本美織さんなど、同県ゆかりの芸能人の応援コメントのリンク集なども掲載している。

 観光交流局観光戦略課によれば、同県は風評被害対策として今月末から知事が陣頭指揮を取り、首都圏や関西圏で「観光キャラバン」によるプロモーションを進めることを検討しているという。本誌の取材に対しては「ありがたいことに被害は中部の一部に限られており、観光施設については軽微な損傷程度で済んでいる。しっかりと風評被害対策をおこないたい」とコメントした。

 同課によると、24日16時の時点で地震発生後の県内の宿泊キャンセルは約8000泊に上る。同課担当者は「キャンセルはまだ増える可能性がある。今月はすでに地震発生前にも台風によるキャンセルが多数発生したので、月間の宿泊者数には影響が出るだろう」と懸念を示した。

 一方で「県内の宿泊施設で営業を再開していないのは中部のわずか数軒だけ。ほとんどの施設が通常営業を再開している」とアピール。早期の回復に向け意欲を示した。

 なお、訪日外国人旅行者については、滞在中の直接的な被害やキャンセルなどの情報は入っていないという。同課は地震発生直後から、主要市場の韓国、香港、台湾向けにソーシャルメディアを通じて情報を発信。今後は米子空港からの定期便がある韓国と香港について、月に1、2回の頻度で実施しているファムツアーをさらに増やし、現地のメディアやブロガーを通じたアピールを強化したい考えだ。