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田村長官、国内旅行の重要性強調「競争力ある地域づくりを」

  • 2015年9月27日

観光庁長官の田村明比古氏 観光庁長官の田村明比古氏は9月26日、ツーリズムEXPOジャパンの「国内観光シンポジウム」で登壇し、「国内旅行は非常に重要。(訪日客が急増しているが)、国内旅行の増加は依然として地域経済の活性化の重要な柱」と強調した。

 日本政府観光局(JNTO)によると、訪日外国人の旅行消費額は2014年の総額で43.3%増の2兆305億円。ただし、同氏は「我が国の旅行消費額全体で見れば、この数字には1割にも満たず、9割以上は日本人の国内旅行」と説明し、国内旅行の振興の必要性を説いた。

 その上で「地域にとって、国内旅行と訪日旅行のためにおこなうべき取り組みは共通している部分が多い」と指摘。観光庁などで実施している受入環境の整備や広域観光周遊ルートの形成、日本版DMOの形成支援などの取り組みは国内観光の振興にも繋がると語り、「戦略的かつ総合的に、観光インフラの整備や観光産業の改革と育成、社会の変革に取り組んでいきたい」と意欲を示した。

 また、田村氏は「目が肥えて旅慣れた旅行者をターゲットに地域づくりをするなら、内外に向けて競争力のあるものにするべき」とし、そのための課題を早急に抽出し、国と地域が共同して対策を進めていく必要があるとした。