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成田、14年度営業収益は3期連続過去最高-15年度も増加予想

  • 2015年5月17日

 成田国際空港(NAA)の2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日
2015年4月期)連結決算で、営業収益は前年比1.8%増の2031億円と前年を上回った。物販や飲食収入、構内営業収入を中心に増収となったという。営業利益は航空機材の小型化や国際線旅客数の減少などによる航空運営事業の減収などが響き、2.8%減の387億円、経常利益は前年並みで1000万円増のの333億円、当期純利益は1.4%減の196億円となった。

 航空取扱量では、航空機発着回数、国内線発着回数、国際線外国人旅客数、国内線旅客数などが開港以来過去最高を記録。なかでも航空機発着回数は0.9%増の22万8000万回で、NAAによるとLCCをはじめ多くの新規就航や増便があったことから3期連続での増加となった。航空機発着回数のうち、国際線発着回数は0.3%減の17万8000回と減少したが、国内線は5.4%増の5万1000回と増加した。

 一方、航空旅客数は国際線日本人旅客が低迷したことで、2.0%減の3531万人。国際線の旅客数は5.1%減の2930万人と前年を下回っており、日本人旅客数が15.3%減の1350万人だったが、外国人旅客数は15.1%増の1064万人と増加。通過客は9.1%減の516万人となった。国内線の旅客数は15.9%増の600万人だった。

 空港運営事業は、営業収益が4.3%減の1023億円、営業利益は40.4%減の47億円だった。航空機発着回数は増加したが、機材の小型化による平均着陸重量の減少などで空港使用料収入は3.7%減の412億円、給油施設使用料収入は4.1%減の161億円と減収。国際線旅客数が減ったことで旅客施設使用料も5.1%減の321億円と前年を下回った。

 リテール事業は営業収益が14.3%増の669億円、営業利益は13.4%増の201億円とともに増加。円安や訪日ビザの要件緩和などによる訪日外国人の増加、店舗の増床やリニューアルなどで子会社の物販・飲食収入やテナントからの構内営業料収入が増えたことなどが奏功した。このほか、施設貸付事業は営業収益が0.5%減の309億円、営業利益は1.5%減の135億円だった。鉄道事業は営業収益が0.4%減の29億円、営業利益は33.6%増の6億円だった。

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