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インタビュー:JL執行役員・西日本地区支配人の中野星子氏

  • 2014年5月20日

関空国際線、早期の復便めざす
旅行会社との「絆」強化も

-LCC、FSCそれぞれと競争する上で、どのように差別化されていかれますか

中野 LCCに対しては、やはりネットワークだと思う。近距離の路線に乗っていただいても、FSCとしてのソフト、ハードに満足していただければ、長距離線も乗っていただけるだろう。ネットワークの強みを活かしてLCCに対抗していきたい。

 FSCについても、まずは確実に路線を飛ばしていく。急激に増やすつもりはなく、質というか1便1便に対して、その都度新鮮な感動をご提供できるようなサービスを考えていって、質を高めることにより差別化をしていきたいと考えている。


-最も力を入れたい路線はあるでしょうか

中野 国際線に関しては、以前は25路線飛んでいたが今は5路線に縮小した。以前飛んでいた路線については1便1便、需要を見ながら復便していきたいと思っている。

 どの路線からということについては未定だが、今ない路線、欧米や中距離アジアに関しては、関西における需要を見つつ、期待できるところは是非とも実現していきたい。

 ただ、今飛んでいない方面はすべてポテンシャルがあるが、関西発の需要が伴わないと我々も回収できず、長く続かない。そういうところを加味して近いうちに、2015年度といっているができれば2014年度に前倒ししてでも早めに発表させていただいて、できる限り早く飛ばさせていただきたいと思っている。


-海外旅行と訪日旅行の需要の喚起について、アイディアがあればお聞かせください

中野 海外については、業務渡航はどうしてもお乗りになる方々の必要性に応じてご利用いただくものであり、我々から積極的にこの日にお乗りくださいというわけにはいかない。しかし、観光は世界中に知られていないところが残っており、まだまだ伸びる可能性はある。それに合わせて、我々もネットワークを広げていくことになるのではないか。一緒になってキャンペーンなどもやっていきたい。

 一方、訪日については今後も需要が高まっていくと予想できる。双方向の需要が最も期待できる路線から開設していく。インとアウトの割合は円安や契機の影響もあって一概にはいえないが、長期的には増えていくのではないか。ワンワールド内の提携が深化することによって、今までは「Japanese Airlines」などといわれた米国線も、今や外国人旅客の比率が結構な高さになっている。