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11年は海旅リードで業況好転、取扱高営業利益率が改善-JATA経営分析

取扱高営業利益率
過去10年で2番目の好結果

 JATAが発表した「旅行業経営分析2013」の全194社の回答によると、2011年の1社あたりの取扱高は、前年比6.2%減の190億5210万円、営業収入は22.6%減の20億1950万円と減少したが、営業費は28.6%減の19億1772万円と大幅に縮小し、営業利益は過去10年間で最高の1億177万円(前年は7651万円の赤字)となった。

 取扱高(※総額)に対する営業利益を示す「取扱高営業利益率」は0.53%。つまり、取扱高1万円につき、約53円の営業利益を出していることになる。経常利益が黒字の44社に限った取扱高営業利益率は0.60%だ。

 会社規模別では、Eグループ(301~500人)が1.46%、Bグループ(21~50人)が1.32%と、他グループを大きく引き離す結果となった。過去10年で1.0%を超えたのは、2008年のDグループ(101~300人)の1.81%のみ。一方、Fグループ(501~1000人)は-0.08%、Cグループ(51~100人)は-0.12%と赤字となったグループもあった。



生産性は大幅に改善
一人当たりの営業利益は過去最高に

 生産性に注目すると、従業員一人当たりの取扱高は3.2%減の1億1294万円、営業収入(粗利益)は20.1%減の1197万円となったが、営業費は26.3%減の1136万円と縮小し、営業利益は60万円(昨年は44万円の赤字)となった。人件費は5.1%増の554万円と増えながら、一人当たりの営業利益も過去10年で最高となった。

 規模別にみると、一人当たりの取扱高、営業収入はDグループとCグループが大きいが、一人当たりの営業利益ではDグループの214万円の次にBグループの114万円が続く。一人当たりの人件費は取扱高、営業収入が多いグループが高い傾向にある。

 なお、経常利益は48.5%増の1億4107万円(全体平均)と大幅に増加。取扱高経常利益率は0.27ポイント増の0.74%、経常利益率は3.37ポイント増の7.0%と上昇した。