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成田、12年の国際線旅客12%増、発着回数が初の20万超え

  • 2013年2月3日

▽12月単月、国際線旅客数は5%増-日本人、4ヶ月ぶりに増加

 12月単月では、国際線旅客数は5%増の243万2278人となった。このうち、日本人旅客は尖閣問題の中国需要の減少が響いたが、年末の日並びのよさもあり、4ヶ月ぶりに前年を上回り0.3%増の127万9831人となった。外国人旅客は12%増の63万3033人、通過客は12%増の51万9414人となった。国内線旅客数は日系LCC2社の就航効果で80%増の32万7747人となり、12月単月で過去最高となった。発着回数は、国際線が5%増の1万2560回、国内線が61%増の3490回だった。

 NAAによると、国際線は尖閣問題の影響が長引いており、12月の中国線の旅客数は、通過客を除く旅客数で22%減、1月については26日までの速報値で23%減となった。11月の26%減と比較すると減少幅は縮小しており、徐々に回復してきたと見る。旅客便のキャンセルも、12月は当初スケジュールの10%にあたる219回だったが、1月速報値では8.9%の160回まで改善した。韓国線については12月が旅客数は7%減、キャンセル便数は1.0%の13回、1月の速報値では旅客数は3%減、キャンセル便数は0.5%にあたる5回で、ほぼ回復したとの考え。今後は早期の収束を期待しつつ、航空会社や関係機関の情報を集めて推移を見守っていくという。

 また、ボーイングB787型機材の運航停止に伴う影響では、1月16日から30日までのデータでは、同機材で予定していた便の発着回数は198回だったが、このうち欠航は76回。NAA取締役兼常務執行役員の高橋かしわ氏は「影響が長引けば新型機による航空会社のネットワーク戦略などに影響してくる。それに伴い、成田にも影響があるのではないか」と懸念を示し、「早期の収束をわれわれも期待している」と述べた。

 なお、12月単月の方面別旅客数は下記のとおり。


▽国際線方面別旅客数 12月(方面/前年比/人数)

【12月単月】
太平洋/11%増/32万4600人
アジア/18%増/29万4600人
中国/16%減/12万2800
欧州/8%増/15万2500人
韓国/6%減/10万6300人
台湾/2%減/6万5400人
香港/3%減/6万6900人
オセアニア/18%増/4万5900人
グアム/6%増/5万9200人
アフリカ/なし/2500人

※出国者数
※通過客を含む
※アフリカはエジプト航空(MS)が2011年2月8日から2012年4月15日まで運休していたため、前年比はない