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8月出国者数、10年比で2割増の196.5万人-訪日は「回復足踏み」

  • 2012年9月24日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2012年8月の日本人出国者数(速報値)は、前年比10.0%増の196万5000人となった。2011年7月以降14ヶ月連続のプラス成長で、2010年と比較すると19.7%増と大幅な伸びを示している。過去15年間で単月の出国者数が180万人を超えたことはなく、引き続き需要が好調に推移している様子が伺える。

 1月から8月の累計も11年比15.1%増の1252万5000人で、10年比は14.4%増。2011年は1月から9月までの累計が1251万7546人であり、8ヶ月間でこれを上回ったことになる。出国者数が過去最高の1781万8590人となった2000年も8月までで1165万5582人、9.11までは好調に推移していた2001年は1206万472人で、これらの数値も大きく上回っている。

 中国や韓国など、送客数の多いデスティネーションで外交関係が緊迫化し旅行需要への影響も懸念されるものの、残りの4ヶ月が平均で11年比11.0%減で推移しても1800万人に到達することになる。

 一方、訪日外客数は11年比42.0%増の77万5900人で、累計は43.8%増の566万6400人。8月単月の数値として10年に次いで高い水準となったものの、10年比では3.3%減、累計も3.7%減となっており、JNTOでは「市場全体の回復は足踏み状態」と分析している。なお、市場別では、中国、台湾、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアが過去最高を更新した。