5月の世界航空需要は6.1%増、日本国内は1.8%増

  • 2018年7月9日

 国際航空運送協会(IATA)によると、2018年5月の全世界における旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は前年比6.1%増となった。RPKは有償で搭乗した旅客数に輸送距離を乗じたもので、航空会社の輸送サービスが利用された量を表し、結果として需要の大きさを把握可能。プラスで推移してはいるものの、1月からの累計では6.8%増に留まり、17年同期間の8.3%増に届いていない。

 一方、航空会社が運航した座席数に輸送距離を乗じた有効座席キロ(ASK)は5月の全世界計で5.9%増。ASKは座席数に輸送距離を乗じたもので、座席の供給量、つまり航空会社による輸送サービスの生産量を把握できるもの。この結果、ASKをRPKで除して求められる、有償旅客による座席利用率を示すロードファクターは0.1ポイント増の80.1%となった。

 国際線のみで見ると、5月のRPKは5.8%増、ASKは5.4%増でロードファクターは0.3ポイント減の78.7%。地域別では、RPKはアジア太平洋が8.0%増と最も伸長し、次いでラテンアメリカが7.5%増、欧州が6.2%増、北米が4.9%増、アフリカが3.8%増となり、中東は0.8%増に留まった。ASKはアジア太平洋が7.6%増、ラテンアメリカが7.0%増、欧州が5.1%増となったのに対し、北米、中東、アフリカは前年を上回ったものの伸び率は3%台であった。

 ロードファクターは、中東が1.9ポイント減となった以外はわずかながら前年を超え、北米が1.2ポイント増で最も伸長。ロードファクターそのものが高かったのは欧州の83.5%、北米の82.0%、ラテンアメリカの81.6%などで、アジアは0.3ポイント増の77.9%となった。

 なお、国内線では全体のRPKが6.6%増、ASKが6.7%増だったことによりロードファクターは0.1ポイント減の82.6%。日本はRPKが1.8%増で、ASKは1.4%増、ロードファクターは0.3ポイント増の69.4%であった。

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分析レポート