itt TOKYO2024

セブ・パシフィック、日本支社開設で存在感強化-新千歳就航へ

  • 2018年5月16日

松本氏  フィリピンLCC最大手のセブ・パシフィック航空(5J)は5月16日、都内に日本支社を開設した。これまではエア・システムが日本地区総代理店(GSA)を務めてきたが、今後は自社による業務展開で日本でのプレゼンスを強化するとともに、マーケティングやプロモーションも積極化する。東アジアでの支社開設は、香港と韓国に続くもので、日本支社長はカタール航空(QR)日本支社長やタイガーエア台湾(IT)の日本地区支配人を歴任した松本知彦氏が務める。

 同日に開催した発表会見で松本氏は、日本支社設立の理由について「成長を続ける日本市場への長期的なコミットメントの現れ」と強調。あわせて「日本における認知度はまだまだ低い。市場により近い場所でマーケティング活動を進め、市場を開拓したい」と意欲を示した。当面は9名のスタッフで業務にあたる。

5Jの現在の路線網(クリックで拡大)  5Jの日本路線の昨年の利用者数は約43万5000人。そのうち日本発は約2割にとどまるが、松本氏は過去5年間の訪比日本人旅行者数が増加を続け、昨年には60万人近くにまで達したこと、さらに人口が日本の半分に満たない韓国から年間160万人以上が訪比していることなどについて述べ、日本人利用者の増加に意欲を示した。

 今後の日本発需要の獲得に向けては「フィリピンは日本から遠いようで実際には4時間程度で行ける。観光省などと協力してプロモーションなどを実施していきたい」と説明。旅行会社に対しては4名のスタッフによる営業活動をおこない、一般の旅行者に対してはウェブサイトの改善などに努めてアピールする考えを示した。

レイエス氏  会見ではそのほか、来日した貨物担当バイスプレジデントで同社公式スポークスパーソンのアレックス・レイエス氏が事業概要などについて説明。今後の機材計画については、18年から22年までの間にA321型機35機を導入して中長距離路線を拡大し、新千歳やデリー、パースなどに路線を開設する計画を進めていることを明らかにした。具体的な就航の時期については示さなかった。

 5Jは現在、A320型機やA330型機、ATR72型機など65機を保有し、フィリピン国内線37路線に加えて、アジア太平洋、中東、米国への国際線26路線を運航。日本には2008年に関空/マニラ線で初めて就航し、現在は成田、関空、中部、福岡/マニラ線と成田/セブ線に合計週35便を運航している。

 日本支社の住所と連絡先は以下の通り。

▽5J、日本支社の住所と連絡先
住所:東京都中央区日本橋茅場町2-5-6 日本橋大江戸ビル7階
電話:03-6264-8120(代表・一般予約窓口兼用)