緊急事態宣言、解除後の旅行再開は-再び東医大・濱田氏に聞く

収束は早くて夏休み前、再開には慎重さが必要
業界挙げて知恵絞り「安全な旅行」の準備を

  • 2020年4月22日(水)

濱田氏(写真提供:東京医科大学病院)  東京医科大学教授で、本誌に「海外医療通信」を提供する東京医科大学病院渡航者医療センターの部長を務める濱田篤郎氏は、2月末のインタビュー(関連記事)に続いて再び本誌の取材に応え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する今後の見通しについて語った。また、4月7日に初めて発出された緊急事態宣言が持つ意味や、宣言の解除後に日本の旅行業界が取るべき対応についても語った。

 濱田氏は海外旅行者・出張者などの健康を維持する「渡航医学」の日本におけるパイオニアの1人で、日本渡航医学会の理事や東京都の感染症対策アドバイザーなども務める。インタビューは4月15日に実施した。

-東京都など7都府県(16日に全国に拡大)を対象に、非常に緩やかな“緊急事態宣言”が発令されましたが、今回の宣言が持つ意味について教えてください

濱田篤郎氏(以下敬称略) 2月末の時点ではゴールデンウィークまでに国内旅行だけでも再開できると良いと考えていたが、感染者数の増加によって状況は悪化し、5月6日までの緊急事態宣言が出たことでゴールデンウィークの旅行は事実上不可能になった。宣言による感染拡大の抑止効果については、ウイルスの潜伏期間が最長2週間であることを考えると、4月下旬以降になってみないと分からない。

 東京都の新たな感染者数については4月以降、毎日100人から200人の間を増えたり減ったりしながら推移しているが、7割から8割程度の感染経路が不明なので、すでに「感染拡大期」を過ぎて「蔓延期」に入ったと考えていい。他の6府県もそれに近い状態なので、宣言が発令されたのだろう。政府の諮問委員会の会長を務めた尾身茂先生は、累積の感染者数、感染経路が不明な症例の割合、感染者数が2倍になった日数の3つを指標としたことを説明されていた。

 とはいえ日本の感染者数は、かつてのイタリアやスペイン、米国などのように爆発的に増加して、指数関数的に伸びているわけではない。そしてそれらの国々も、専門家の間ではピークアウトに近づきつつあると見られている。

-都市封鎖が無ければ罰則もほぼ無い、性善説に基づいた国民運動にようにも見えますが、本当に人間同士の接触機会が7割から8割も減り、1ヶ月で感染者増がピークアウトするものでしょうか

濱田 日本では他国のような、罰則を伴う外出禁止令を出すことは難しい。2012年に成立した新型インフルエンザ等対策特別措置法では、緊急事態宣言を発出した際には一般の企業従事者には業務を縮小して家にいてもらう一方、医療従事者などの社会機能維持者には業務の継続を求めている。

 外出を7割から8割自粛することについては、位置情報データの集計結果などを見てもなかなか難しいようだが、いずれにせよ政府の専門家委員会は、最悪の事態を想定した上で指針を決定したと思う。それに従って政府も対策を決め、医療機関も対応している。

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