「ブランドUSAは存続」-トランプ懸念払拭へ、旅行者歓迎強調

ワシントンDCでIPW初開催
バージニアで日本人向けFAMツアーも

開催都市のワシントンDCのブース  米国のワシントンDCで先ごろ、USトラベル・アソシエーション(USTA)が主催する旅行商談会「IPW」が開催された。IPWは今年が49回目で、ワシントンDCでの開催は今回が初めて。トランプ政権による米国観光への影響が懸念されるなか、今回のIPWには世界70ヶ国から6400名以上という多くの業界関係者が参加した。今後の米国観光はどうなるのか。IPWと日本人向けのポストFAMツアーを取材した。


開催都市への経済効果は17億米ドル
トランプ氏の影響懸念も4月の訪問者数は4%増

オープニングイベントはスミソニアン博物館を貸し切っておこなわれた  USTAによると、今回のIPWでの商談数は11万2000件以上で、今後3年間にワシントンDCへもたらす経済効果は約17億米ドル。USTAプレジデント兼CEOのロジャー・ダウ氏は「IPWは何千ものバイヤーやメディアが一度に集まるだけではなく、USTAのホームシティであるワシントンDCを直接見ていただける」とコメントした。

 米国観光については、大統領のドナルド・トランプ氏が今年1月27日、中東とアフリカ7ヶ国の国民に対して90日間米国への入国を規制する大統領令を発令したことによる影響が懸念されているところ。USTAによると4月の海外からの訪問者数は前年比約4%増といい、IPWの会場で記者会見をおこなったダウ氏は「我々はレジャー、ビジネスで来訪されるすべての方を歓迎する。今後は、皆様に正しい情報・メッセージを発信していくことに努める」と強調した。

ダウ氏  また、IPW直前には一部の米国メディアで、トランプ氏がブランドUSAに対する予算を削減する方針であることが報道されていた。これに対してダウ氏は、IPW期間中に「Brand USA is here to stay」と何度も強調し、今後も活動は継続されるとの考えを示した。