「世界水準の出張を日本へ」業務渡航大手FCMの日本法人トップが見る日本市場の可能性

 豪州の旅行最大手フライトセンター・トラベル・グループの主力部門でビジネストラベルを手掛けるFCMトラベルが、日本市場の開拓に本格的に乗り出している。同社は1月にNSFエンゲージメントとの合弁会社「FCMトラベル ジャパン」を設立。FCMのテクノロジーを活かし、日本人顧客向けのサポート体制の強化を進めている。FCMトラベル ジャパンでゼネラル・マネージャーを務める白石憲一氏に、日本法人の担う役割や今後の展望を聞いた。

白石氏

-日本は国際往来の再開が遅れている状況ですが、この時期に日本に参入した狙いからお聞かせください。

白石憲一氏(以下敬称略) 以前からFCMでは日本のビジネストラベル市場に注目しており、NSFエンゲージメントとの間でジョイントベンチャーの交渉を進めていました。今年1月に事業を開始したのは、コロナ禍が明けないということはなく、また完全になくならなくともウィズコロナに切り替わっていくという考えからです。3月にまん延防止等重点措置が解除され、海外からの出張関連の受け入れが始まり、観光にも門戸が開かれつつあります。今後様々な規制が解除されていく、良いタイミングだったと思っています。

-東京オフィスが担う役割は何でしょうか。

白石 FCMにはグローバルで統一されたプラットフォームがありますが、単純にそれを全ての国に当てはめるということはしていません。世界には様々な会社があり、必ずローカルなルールがあります。FCMではグローバルとローカルを組み合わせた「グローカル」の考えで、グローバルのプラットフォームを持った上で、ローカルで対応しています。

 例えば日本では、国内線についてはグローバルとは別にサービスを提供しています。こうしたサービスを提供するためには、日本の経験を持ったスタッフや会社が、日本語でお客様に対応することが必要です。コロナ禍の影響もあり時間がかかりましたが、ようやく日本法人のオフィスを構え、ローカルのニーズを踏まえてサービスを提供できる体制が整いました。こうした取り組みが、最終的にはお客様のトラベルエクスペリエンスの向上に役立つと信じています。

-営業体制について教えてください。

白石 既存顧客への営業人員であるアカウントマネージャー、新規顧客への対応を行うビジネスデベロップメントマネージャーを順次増員しているところです。手配担当であるトラベルコンサルタントやバックオフィスも含めると、現在は全体で50人以上のスタッフが在籍しています。

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