【現地レポート】観光大国タイのコロナ禍の生活

5段階の規制
外国人旅行者の現状

タイ国内旅行

 昨年3月より海外旅行に行けなくなり、私はこの一年タイ国内を頻繁に旅行しました。航空会社の経営破綻などのニュースがありますが、航空券の値段は以前とさほど変わらず、長距離バスも通常通り運航しています。外国人に人気のリゾート地、パタヤ、プーケット、サムイ島などはあれだけ賑やかだったにも関わらず、一時はゴーストタウンのような雰囲気でした。観光地ではあるけれど、あまり外国人旅行者が行かないチェンマイ、チェンライ、ハジャイなどの地方都市は以前と変わらずローカルの人達を街で多く見かけました。

あまり人のいないスワンナプーム空港

以前は外国人旅行客で賑わっていたサムイ島のビーチ

長期滞在向けコンドミニアムが格安

 乾季(日本でいう冬の時期)には多くのリタイアした欧米人がタイに長期滞在でパタヤに押し寄せます。しかし昨年は訪泰を諦める人も多く、長期滞在向けのマンスリーコンドミニアムに空き部屋が沢山ありました。中には家賃を半額で募集している部屋もあり、この機会にと私も3ヵ月だけ宿泊しました。数えきれない程のバービアがあるパタヤですが、客が来ないのでほとんどのお店が営業を停止していました。働けない女性たちは田舎に帰るか、友人とルームシェアをしながら貯蓄を削り、なんとか生活している方も多いです。

通常の半額で借りたコンドミニアム

期待される外国人旅行者の受け入れ

 海外勤務をしている我々日本人の関心事は今日の新規感染者数ではなく、国境、ビザ、フライト情報。海外からの外国人旅行者の受け入れ再開には政府の関心も高い。リゾート地では失業者が増加し、政府としても危険でなければなるべく早く外国人に来てもらいたい様子。富裕層向けに特別な滞在地域を限定した長期観光ビザを発行し、試験的な受け入れを昨年秋より開始しました。臨時便に乗り、指定のホテルで2週間隔離をすればタイ国内の旅行は可能ですが、時間的にも金額的にも我々一般の方々には条件が厳しい。日本にいる家族や友人たちが遊びに来てくれるのは来年以降になるのかと考えると寂しいですが、世界各国が厳しい状況の中、南国タイで仕事にありつけ、飯を食えるだけでもありがたいと日々感謝する毎日です。