在ハワイ日本人から見たハワイの今ー「大阪鉄板焼 河野」オーナー河野陽氏

  • 2020年11月30日
-失業者の増加やそれに伴う治安の悪化は感じますか

河野 飲食業界でも7割から8割の人がレイオフ(一時解雇)となり、州政府からの失業手当を受けて生活しています。この手当は当初11月末までの予定でしたが、終了の時期は未定なものの一旦来年まで延長されました。しかし失業者の中には手当の対象にならない人も少なからずいて、その影響もあってか、このところ頻繁に強盗事件や殺人事件の話を耳にします。喫煙のためにコンドミニアムから出たところで煙草を無心され、断ったら刺されてしまったという事件もありました。特に夜は危険を感じることが多く、私の店も防犯システムを設置していますが、夜中にガラスを割られたこともあります。

-日本人の経営する会社や店舗の状況について教えてください

アラモアナセンター 河野 オフィスや店舗の大家さん次第の面もありますが、家賃をこれまで通り納めなければならない場合は、やはり廃業や閉店を余儀なくされています。家賃支払いの猶予を受けられた場合は、中小企業向けの支援策「給与保護プログラム(PPP)」で乗り切っていますが、アラモアナやワイキキ横丁など大きなショッピングモールに入っている店舗は、モール自体が営業を禁じられているため、撤退以外の道はほぼない状況です。(編集部注:アラモアナセンターは2020年11月30日現在営業を再開していますが、最新情報は公式サイトでご確認ください。ワイキキ横丁は2020年9月2日に閉店)

-現在ハワイを観光目的で訪れる日本人はいますか

河野 11月6日に「事前検査プログラム」に日本発が追加され、その夜に羽田からの便がホノルルに到着しましたが、搭乗者64名のうち観光客は4名のみで、60名は赴任や留学、一時帰国などが目的の利用でした。

 年末に向けて徐々に日本からの便も増えているため、若干の回復はあると思いますが、まだまだ観光地で営業している店舗は少なく、ノースショアのサーフィンやウミガメを見に行くツアーも催行されず、ワイキキの免税店も閉まったまま。大手のレストランなどは少しずつ営業を再開し始めているものの、1年前のハワイとはまったく違う状況です。

臨時休業が続くワイキキの免税店

 14日間の隔離がなくなり、飲食店や免税店がこれまで通り営業し、マスク着用も解除されたら観光客も戻ってくるとは思いますが、それが1年後なのか5年後なのか、現地に住んでいても想像がつきません。ただ、今もし家族や友人が年末年にハワイを訪れたいと言ったら、間違いなくやめておいた方がいいと止めるでしょう。

-ハワイ在住日本人として、日本の政府や旅行会社に期待することがあればお聞かせください

河野 日本大使館には既に何度か相談に行き、COVID-19関連の法律やルールの解釈などの通訳をしてもらっています。ただ、こちらから動かないとなかなか欲しい情報が入ってこない状態なので、大使館には在ハワイ日本人の立場に寄り添って、州知事や市長、日本からハワイ訪問を考えている方などとの架け橋になってほしいと考えています。

 COVID-19の影響は根深く、今すぐハワイに来てくださいとは言いづらい環境ですが、以前のように自由に行き来ができる日を心待ちにしています。

-ありがとうございました

※編集部注
お店の詳細は下記の通りです。
大阪鉄板焼 河野
住所:1960 Kapiolani Blvd.suite 107, Honolulu,Hi 96826
TEL:808-944-9441
営業時間:16:00~翌01:00(2020年11月30日現在)