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【ポストコロナのトレンド考察】FIT拡大を予想、新しいツールの導入を

国内外のDMOが現状と今後を分析
「濃厚接触」回避のツール活用も

「3密」避けるセルフガイドツールの導入を

檀原徹典氏

 檀原氏は、今後の旅行について「感染症は繰り返すことを前提に考えていくべき」と発言。人と人の距離を保つトレンドによって、FITの拡大と地方への分散が進むという見解を示した。また、「添乗員やツアーガイドによる旅行は密集を作ってしまううえに、無収入の現状と高齢化という潜在的な問題から離職も進むと考えられる」として、添乗員付き団体ツアーが減少する傾向を示唆した。

 そのうえで、そうした次世代の旅行ではイヤホンガイドやセルフガイドアプリなどの新しいツールを検討していくべきだとして、イタリアVOX社のソリューションを紹介した。ミキ・ツーリストでは、ヨーロッパで展開している移動型観光バス「JOIBUS」でVOXの多言語オーディオガイドシステムを導入しており、近々にVOX Japanを立ち上げ、日本語を含めたアジアの言語のサービス開発も提供していくという。

 すでに、オーバーツーリズム対策として、ガイドによる団体ツアーを制限し、個人旅行者のイヤホンガイドを義務化している観光地もある。檀原氏は「このようなツールは、濃厚接触を回避することにもつながり、ポストコロナで重要なものになる」と話し、旅行業界におけるFIT対応の進化を求めた。