itt TOKYO2024

カザフから突如就航、今月末に定期便化-SCAT航空はこんな会社

7月から成田/ヌルスルタン線を運航中、課題は知名度
元MIATモンゴル航空支社長の日本代表に聞く

-日本での営業・販売体制について教えてください

プレブスレン氏 プレブスレン DVとしての営業は私1人で行っているが、販売についてはDVが予約システムとしてSITAのガブリエルを使用していることなどから、日本では指定代理店のチンギスハーン旅行(関連記事)に全面的にお願いしており、現時点ではすべて同社経由で販売している。今のところ日本では直販はしていない。

 営業についてはこれから強化する予定で、駐日カザフスタン大使館などと協力して、カザフスタンの魅力を伝えるイベントや、業務渡航者を意識したフォーラムなどを積極的に開催する。また、メディアでの露出も重視しており、テレビ番組や旅行雑誌に対してカザフスタン特集を働きかけている。来年1月には、人気俳優の森山未來さんが主演する日本・カザフスタン合作映画の「オルジャスの白い馬」が公開されるので、そのチャンスも活かして日本におけるカザフスタンの認知度向上に取り組んでいきたい。

 カザフスタン側でも同様に、需要の開拓につながる取り組みを計画している。日本政府観光局(JNTO)のモスクワ支店や、駐カザフスタン日本大使館などと協力し、各地で訪日旅行セミナーなどを実施する予定だ。

-日本路線の今後の見通しと課題についてお聞かせください

プレブスレン 現在はカザフスタン政府の助成金を得ながら運航しているので、なるべく早期に、できれば1年か2年で黒字化を果たしたい。黒字化の難しさについてはOM時代にも経験しているが、カザフスタンの人口は1860万人とモンゴルの5倍以上もあり、経済規模も格段に大きいので、実現はそう難しくはないと見ている。

 課題は何と言っても、日本市場におけるカザフスタンの認知度の低さだ。一部の人々には現在はヌルスルタンとなったアスタナや、その前の首都で現在も経済の中心地であるアルマティなどが知られているが、一般的な日本人はカザフスタンについて多くを知らないという現実がある。自然が豊かで、文化も魅力的なカザフスタンを、少しでも多く知っていただきたいと思う。

-ありがとうございました